外出機会が減り、体力や認知機能の低下を心配する諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師=東京都渋谷区で2020年11月1日、熊谷豪撮影 コロナ禍で健康を維持するにはどうすべきか。高齢者の健康管理に詳しい長野県・諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師(72)に聞いた。【聞き手・熊谷豪】 ――コロナ禍で医療機関の受診や検診を受ける人は減っていますか? ◆病院内での新型コロナ感染を恐れ受診を控える患者がいる。また、病院側もコロナ患者のために病床など医療資源を割いている。その結果、感覚的に言うと1割ぐらい患者が減っている。検診は健康作りに大切だが、「今は仕方がない」という控える空気が住民と病院の双方に生まれている。1、2年後、がんなどの病気が早期発見できずに進行した状態で見つかったり、介護が必要な状態の人が増えたりする事態になるのではないかと心配している。 歯科も不要不急と思われているのか、受診者数が減っている