共同記者会見を終え、手を握り合う岸田文雄首相(左)とバイデン米大統領=ホワイトハウスで2024年4月10日、AP <do-ki> 「米国と一緒にいることの覚悟が示された。同盟とは、守るべきものを共に守るために戦うこと。必要なら銃を取ってでも、命を懸けてでも守ることである」 岸田文雄首相の米議会演説と日米共同声明の意味を、杉山晋輔元駐米大使は17日、日本記者クラブでこう解説した。外務省とすり合わせて会見に臨んだというから、政府見解の代弁である。問題は、何をどこまで守るのか。 日本の国土・国民だけでなく、自由と民主主義・市場経済・人権・法の支配といった理念を守るというが、今や米国内でさえ、それらは格差や分断、二重基準や大国の独善によって揺らいでいる。