「たたき上げ」「改革者」とたたえられ、高い支持を得ていた菅義偉首相が誕生から約2カ月で迷走している。日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否した問題が最大の要因だ。首相の側近で、問題のカギを握る官房副長官、杉田和博氏とは“因縁”がある元文部科学次官、前川喜平さんと、同省出身で教育・文化行政に詳しい寺脇研さんの2人に、毎日新聞の与良正男・専門編集委員が迫った。【構成・宇田川恵、写真・宮本明登】
菅義偉首相(C)朝日新聞社 前川喜平元文科事務次官(C)朝日新聞社 菅義偉首相が日本学術会議の推薦した委員の任命を拒否したことを受けて、学術界に激震が走った。政府からの独立を維持してきた学術界をも、菅政権は官僚と同様に支配しようと踏み込んできたからだ。いったい何が起こっているのか。元文部科学省事務次官の前川喜平氏が本誌インタビューで問題点を語った。 【アンケート】テレビを見ていて信用できないと思う人1位は「安倍元首相」2位、3位は…? * * * 今回の問題は菅政権で起こるべくして起こったという感じですが、手を出してはいけないところに手を出してしまいました。 安倍政権は人事権によって官僚や審議会を支配してきました。その中心にいたのが菅さんです。気に入らない人間は飛ばす、気に入れば重用する。これは彼らの常とう手段なんです。 私が事務次官だったとき、文化審議会の文化功労者選考分科会の委員の
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