2019年6月4日にあった天安門事件の追悼集会は、ろうそくを手にした大勢の市民で埋まった=香港中心部のビクトリア公園で、福岡静哉撮影 中国当局が民主化を求める学生らを武力鎮圧した天安門事件(1989年)から31年となる4日夜、台北の大学などで犠牲者の追悼集会が開かれた。中国の習近平指導部が統一を目指す台湾も、香港と同様に中国共産党からの圧力に直面している。中国が香港への統制を強める中、犠牲者の追悼や民主化運動の中心は、少しずつ台湾に比重が移りつつある。 台湾の蔡英文総統は4日、自身のフェイスブックで「自由な台湾が、香港の自由を支える」と香港への支援を呼びかけた。台湾各地で追悼集会が開かれ、台北市の台湾大でも「香港に再び栄光を」と題した集会を開催。学生らが「中国と香港に自由を」などと訴えた。習指導部が香港や台湾への強硬姿勢を鮮明にするほど、台湾と香港の民主派の連帯は強まっている。