東京高検の黒川弘務前検事長の賭けマージャン問題を巡って、26日の菅義偉官房長官の記者会見で質疑があった。安倍晋三首相は25日の記者会見で黒川氏の退職金が「訓告処分に従って減額された」と述べたが、菅氏は「自己都合退職の扱いにより、相当額少なくなる」と説明。自己都合退職の扱いとなったのは「訓告処分に付される行為を行ったためだ」として首相発言の「誤り」は認めなかったが、首相発言が不正確だったことは事実上認めた。 黒川氏の退職金の金額について「プライバシーに関わるので、答えを差し控える」と従来の答弁を繰り返す一方、「一般論」として黒川氏と同じ「勤続37年の東京高検検事長」を例示した上で「自己都合退職の場合、定年退職より約800万円低くなる」と説明。突然、金額を示したのは「懲戒処分を免れたことで退職金が減額されなかった」との批判をかわす狙いがあるとみられる。主なやりとりは以下の通り。【秋山信一】