「初心に帰って、全てを出し尽くして戦います」。衆院選福井1区の自民前職、元防衛相の稲田朋美氏(58)は、福井市の選挙事務所前で第一声を上げた。 党政調会長だった前回選挙は、地元を離れがちでも圧勝した。しかし、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の日報問題で7月、防衛相を辞任。国会で学校法人「森友学園」の訴訟への関与を否定して翌日に撤回。「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と呼びかけた東京都議選の応援演説も物議を醸した。今回は地元に張り付き、2日の事務所開きでは「ご心配をおかけしたこと、申し訳なく、心苦しく思っております」と、約300人に頭を下げた。「対話を中心としたどぶ板の選挙」を目指し、逆境への強さをアピールする「福井の肝っ玉おっかさん」の看板も掲げた。 対する新顔2氏は前回と同じ顔ぶれ。希望新顔の鈴木宏治氏(43)は国政選挙4回目の挑戦で、二大