国会の自殺行為ではないか。 出入国管理法改正案の衆院通過に向けて、自公両党が突き進んでいる。きのうは自民党の委員長が職権で法務委員会を開催し、野党欠席のまま議事を強行した。27日の本会議で一気に可決して参院に送る構えだ。 朝日新聞の社説は、外国人労働者の受け入れ拡大に反対しているのではない。だが従来の政策を大きく転換するのだから、相応の覚悟と国内の態勢の整備が当然求められる。さまざまな観点から議論を重ね、疑問や懸念を消していかなければ、将来に大きな禍根を残す。 ところが与党は、月末から安倍首相が外遊するので、とにかく急がなければならないと繰り返す。国会は首相の都合で動く下請け機関なのか。 そもそも審議がスムーズに進まない原因をつくっているのは政府自身ではないか。 外国人をどんな業種に、どれほどの規模で受け入れるのか。制度の根幹に関わる話なのに、政府が見込み数などを示したのは、本会議で趣旨説