東名高速であおり運転を続けた末、4人が死傷する事故を引き起こした男の裁判員裁判で、横浜地裁は危険運転致死傷罪の成立を認めて、懲役18年の判決を言い渡した。重大な結果を招いた男の短絡的で身勝手な行動は、強い非難に値する。 事故は昨年6月に起きた。男は夫婦と2人の子が乗る車の進路に割り込んで減速を繰り返す妨害行為をし、最後は前に回って自分の車をとめた。一家も停車を強いられ、そこに後続のトラックが追突した。 裁判では、車をとめる行為が「危険運転」にあたるかが、大きな争点になった。17年前にこの罪が新設された当時、想定されていなかった事態だ。 判決は、停車したことを同罪に問うのは「無理がある」とする一方で、それまでの妨害運転と密接に関連する行為であり、男の行いと4人死傷との間に因果関係があると結論づけた。 一連の流れの中で発生した深刻な事故であることを、重く見た判断と言えるだろう。 どんな行為をし