自転車が倒れても、後ろにのせた子どもの頭はしっかりガード。そんなチャイルドシートを大阪の中小企業の技術者が開発した。娘を保育園に送迎する父親が、子どもの命にこだわる商品を作り上げた。 大阪府東大阪市に本社を置くオージーケー技研は、20年ほど前に国内で初めて、自転車用チャイルドシートを発売した。売上高約30億円、従業員数120人だが、この分野で国内シェア7割を誇る。 そんな業界のパイオニアが3月に発売した新商品「グランディア」は、転んでも頭を地面に打ち付けない工夫が特徴だ。頭のまわりを270度囲むプラスチックと衝撃吸収材を組み合わせた部品が付いている。 開発者は製品のデザインを手がける坂口裕哉さん(31)。2017年末、ユーチューブで自転車事故の危険性を訴える動画を見てショックを受けたのがきっかけだった。シートの子どもの人形が、転倒後に頭を地面に打ちつけていた。 坂口さんには、ふたりの娘が…
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