1964年神奈川県生まれ。89年東洋大学経営学部卒業。89年公安調査庁入庁。2001年より東京、横浜、羽田などの入国管理局で入国審査官として勤務。2019年退職し、入管問題救援センター(現・未来入管フォーラム)を設立し代表に就任。同年、神奈川大学大学院法学研究科修士課程修了。 日本は「難民の地位に関する条約」(通称国連難民条約)のれっきとした批准国だ。条約に基づき、人種や宗教、国籍、政治的な意見のため母国で迫害を受けるおそれがある人が保護を求めてきた場合、これを保護する義務がある。しかし、日本は世界の中でも異常といって差し支えがないほど難民受け入れのハードルが高い。ちなみに「移民」受け入れの是非はそれぞれの国の政策判断だが、「難民」の受け入れは国際条約上の義務だ。もし難民を受け入れたくなければ、条約から脱退するしかない。 ところが日本には、どうやら世界とは異なる独自の難民の定義があるようだ