どんな病気か 自分の意に反して、不安あるいは不快な考えが浮かんできて、抑えようとしても抑えられない(強迫観念(きょうはくかんねん))、あるいはそのような考えを打ち消そうとして、無意味な行為を繰り返す(強迫行為(きょうはくこうい))。このような症状を強迫症状といいますが、強迫神経症は、強迫症状を主症状とする神経症の一型です。 自分でもそのような考えや行為は、つまらない、ばかげている、不合理だとわかっているのですが、やめようとすると不安が募ってきて、やめられないのです。不安が基礎になっている病気なので、不安障害に分類され、強迫性障害(現在ではこのほうが正式)と呼ばれます。 原因は何か 神経症の一型ですが、神経症の原因とされる心因(心理的・環境的原因)よりも、大脳基底核(だいのうきていかく)、辺縁系(へんえんけい)など、脳内の特定部位の障害や、セロトニンやドーパミンを神経伝達物質とする神経系の機