「ADHDの先延ばし」については、これまで何度か書いてきたが、「いわゆるADHDらしさがなくなる状態」として、自己診断をつける際にも考えておかなければならない除外すべき状況だ。 どんなに明るくて天真爛漫でのびのびとしていたADHDも、ひとたび先延ばしの状態になると、とたんに「冴えない」状況に陥る。 非常に重要で当たり前の「なすべきこと」に、「脳がそちらを向かないために」どうしても手をつけられず、「こんなことが何で出来ないのだろう」と自分自分に納得がいかなくなり、非常にADHDらしくない自己嫌悪や、気分の不安定、イライラ、抑うつなどを感じるようになる。 その結果、典型的な現象は、「居留守」である。文字通りの寝たふりをして起きない居留守もあれば、電話を取らないとか、とにかく「知らん振り」「見ざる聞かざる」という形で露骨に逃げを打つ。 いったん逃げたことで自分自身が許せず、その後は「嘘の上塗り状