これはどんな本? 今回おもに参考にしている、解離の構造―私の変容と“むすび”の治療論は、このブログで何度も紹介してきた、柴山雅俊先生による、解離性障害のとても詳しい本です。患者目線で書かれた具体的な症例の数々と、思いやりのある解説が魅力です。 もう一冊の、熊谷高幸先生による天才を生んだ孤独な少年期 ―― ダ・ヴィンチからジョブズまでは夏目漱石の創造性に関するところで参照しています。 創造的な人は、自閉スペクトラム症(ASD)などの傾向を持ち、孤独な少年期を過ごしていることが多いとして、エジソン、ニュートン、ジョブズなどが取り上げられています。 まず、思考促迫とは何か、その特徴を知るために、解離の構造―私の変容と“むすび”の治療論から、いくつか引用してみましょう。 (1)思考促迫は解離に関係している まず1つ目は、思考促迫は「解離」に関係した症状だということです。 解離性障害によくみられる症