膨大な認知症の社会的費用 2013年6月、厚生労働省の研究班により認知症高齢者は462万人、認知症予備群は400万人に上ると発表された。認知症の社会的費用は、年間約14.5兆円に上る可能性があるとしている。(慶應義塾大学医学部と厚生労働科学研究の共同研究グループの推計より) 平成28年度の防衛関係費が約4.9兆円であることと比べると、その膨大さが実感できる。社会費用の削減という観点からも認知症を予防することは最重要課題の一つと言える。 嗅神経への刺激で認知症予防 最近テレビや雑誌などで、「認知症予防」を取り上げる企画が増えており、視聴者や読者の注目度が高いことと同時に、いよいよ認知症が「予防」できる時代になったことを表している。 歩きながら頭のトレーニングを行う「マルチタスク」や、過去の記憶を引き出す「回想療法」、「音楽療法」「地中海料理」「赤ワイン」、など、メディアで取り上げられる予防方