これまで一緒に過ごしてきた人が、精神疾患の診断を受けたとき、家族は、「どうして?」と思うものです。「自分のせいだろうか」と考えてしまいます。 正直に言えば、家族の関係性に問題があって、精神疾患に陥ってしまう患者さんも確かにいます。場合によっては治療の一環として、家族と引き離すことが最適解になることがないとは言えません。 ただ、我が子やパートナーが心を病んだとき、「自分のせいかもしれない」と考えて罪悪感を抱くのであれば、関係を修復できる可能性は高いというのが、私がこれまで精神科医をやってきて感じたことです。 だから、患者さんに対して不適切な関わり方をしてこなかったかどうか、一度振り返ってみることには意味があると思います。問題があっても、なくても、それを認識できるのはいいことです。 親子でも夫婦でもある「過干渉」 親子関係にも夫婦関係にもありがちなのは「過干渉」。 相手が望まないことを先回りし