「そんなことも知らなかったのか」と言われそうだが、つまりはただの感想文だ。 ソープランドに行くまでは童貞だったと胸を張って自称するにはいささか躊躇いがある。彼女がいたことは何度かあるし、その中で性交渉を持つ機会もあった。ただ、相手に結婚するまでは処女でいたいと言われたり、いざセックスをしようとしても入れられなかったりして、未だ挿入には至っていない。釣りと思う人もいるかもしれない。 福岡に住む高校時代の友人に会いに行った。盆や年末年始に帰省したら会うような仲だったが、相手の家に行ったことはなかったので観光を兼ねて訪れることにしたのだ。 家に泊めてもらって夜に酒を飲む程度の心づもりでいたら、ソープランドへ行かないかと誘われた。いわく、風俗に興味があるが1人で行くのは不安だ、でも同行者が見つからないとのことだった。偶然自分も長らく独り身で彼女ができる見通しもなく、風俗で性行為するしかないが一人だ
風俗嬢をしている。勤務しているのは店舗型のイメクラだ。 私は性的な行為や初対面の男性が特に好きということはないけれど、 人間という生き物が全体的にうっすらと好きな感覚はある。 店の小さな個室の中で、色んな人間と出会う。 来てくれる人たちにとって、私は人間である以前に「女」とか「女体」なのだなとよく思う。 そういった感覚に対して別に嫌悪感もないし、自分のできる範囲で尊重する。 だって、「そういう店」なんだから当たり前だ。 それにお金を頂いているぶんくらいは、私も期待にこたえたい。 でも、これだけは私の方も尊重してほしい。 あなたが店員に案内されて、個室の扉をくぐった後、 「初めまして、○○といいます、よろしくお願いします」 と言ってお辞儀をした私は両手を差し出すので、握手をさせてほしい。 男と女、客と風俗嬢、に本当になってしまう前に、ただ人間として一瞬でもコミュニケーションがしたい。 できれ
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