生暖かい空気が猛暑の訪れを告げた某夜。麻布十番の隠れ家バーに、漫画家の西原理恵子、作家の花房観音、作家の生島マリカが現れた。傑出した才を誇り、自分の足で立つ女傑らは「女であること」のしんどさをどう克服してきたのか――女傑対談、最終章をお届けする。 * * * ――前回は、「モテるためにマニュアル本を読むなんてナンセンス!」というお話が出ました。花房さんのこのご意見に、西原さんは「恐喝ビジネス」だと。その心は? 西原:人の不安を駆り立てて、「これじゃダメです。モテないです」って本は「こんなんしてたら、ハゲるぞ~」ってのと一緒なんですよ。モテ本もだけど、子育て本もそんなのばっかりでしょ。「こんな子育てしたら、キレる子になります」って。悩んでる人や心の弱い人に漬け込んでる。今流行ってる「引き寄せの法則」シリーズもね。ほんと、うまいことやったわ~って感心したんですよ。男も、宝石も、犬も、マンション