人格障害と呼ぶ前に⑦ – 「自己正当化型ADHD」および「自己正当化型ADHDのAC」の可能性を考える。 周囲が困って「人格障害」と考える場合、自己正当化型ADHDの可能性が高いので、この可能性を検討することは役に立つ。 例えば「自己愛性人格障害」と言われる人の中には(アスペルガーの人も居るが)自己正当化型ADHDの人が多い。この二つの鑑別は非常に難しいが、状況が分からず簡単にだまされたり、片づけが出来ないなどの発達障害様の特徴があるのがADHDだ。 また「境界性人格障害」と言われる人の中には(アスペルガーの人も居るが)自己正当化型ADHDで二次障害の重い「自己正当化型ADHDのAC」が少なからず居るだろう。依存的で被害的で、周囲を振り回すところは人格障害に非常によく似ているが、状況が分からず、対人緊張がほとんど無いところや、やはり片づけが出来ないなどの特徴で区別できる。 ただこれらの場合
精神疾患に見える発達障害シリーズ⑥ 自己愛性人格障害、境界性人格障害に見えるジャイアン さてシリーズの中心課題とも言うべき本題に入ろう。 ジャイアン(自己正当化)型ADHDは環境と「インストール」した行動パターンにより多彩な臨床像を呈する。 その中で、暴君的なパターンを身に着けてモラハラやDVの加害者となるのが表面上自己愛性人格障害と見えるタイプだ。「ごり押しすれば何でも思い通りになる」というパターンを不幸にしてインストールしてきたジャイアンだ。 また、「周囲の(多くはASの)人を振り回して自分が努力しないで目的を達する」というパターンを身に着けたジャイアンは表面上「ボーダー(境界性人格障害)」に見えることも多い。 いずれも、「自分が低く評価されたことには情緒的に過剰反応するのに、他者を傷つけたことは全く気がつかない」という状況理解の非対称性というジャイアン独特の特徴から生じる現象だと私は
ジャイアンACは非常に多彩な病形を取りうる。状況察知能力と幼少期の環境により、ボーダー様から摂食障害、解離を伴うこともある。 私の治療方針は単純で、「ACの部分をまず治す」という方法で進めている。特に自己免疫疾患や難治性のうつ状態が悪化しているようなケースは、とにかくACの部分を治して二次的な病気を治してしまうことが優先となる。 ただ実際の治療の過程では、ADHDの診断を納得するところまでは何とか進むが、そこから治療がパタリと止まってしまうことが多い。 よくよく話を聞いてみると、「ジャイアンに戻る」ことが実感として理解出来たからだったようだ。 私もそうだが、ACの前に中心志向が強かった人などは、他者がほめられることへの強烈な妬みやひがみの感情、抑えがたい攻撃性などが徐々に表面化する。それだけの理由で「ACのときのほうが良かった」という人も居るほどだ。 私は実際に酒を飲めないのだが、実は飲む
これまで時々言及してきたが、私は他の医療機関で「境界例(境界性人格障害)」と呼ばれたジャイアン(自己正当化型ADHD)の人を治療することが多い。 ジャイアンは自分の有利不利に関わる状況理解だけは特に鋭敏に直感的に把握できる。他の人の気持ちにはKYの重症であるに、自分の有利不利だけは分かる自己中心性がジャイアンの本質だ。 幼少期から力を持ったASの親から愛着で支配される環境下で育ち、このASの親の環境をコントロールする術としてノンバーバル(非言語的)なアピールと支配のやりとりを身に着け発展させてきた依存型のジャイアンが、結果的に表面上はボーダー(境界例)となる。 岩山の頂上にAS親が居り、そのAS親をコントロールしなければ自分が上に行けない状況の中でASをコントロールする技術だけを鍛え、ASを支配することで自分の目的を達成するタイプのジャイアンの一群が居り、実に純情なAS氏はコロリと手玉に取
ジャイアンのお姫様症候群の本質の一部は「依存」である。 前のスレッドへのコメントの中に「受動型ASと親子関係のような安定的な恋愛をしながら、積極奇異型ASと刺激的な恋愛をする」という記述があったが、実際は私の印象では「受動型ASでどんなことになっても独りぼっちになって不安になることが無いように保険を掛けておいて、積極奇異型ASへの好奇心と一時的な服従させたい衝動でハンティング(服従させたら興味が無くなりかえってうざくなる)のようなことを続ける」ということではないだろうか? 恋愛であれば、不倫であろうと何であろうと私は本人の自己責任で「治療」の対象であるとは考えない。お姫様症候群が「治療」の対象となるのは、アルコールや薬物、摂食障害(食べ吐き行動)と同じような「依存症」(addiction)であるからだ。 その証拠と言えるかどうかは分からないが、ジャイアンはお姫様をしながらでも摂食障害が治ら
受動型ASのスタンダードなイメージは、「表面上世間的にはは非常に気配りもできてトラブルも起こさず、慎ましやかできちんとしている」という一方で、「パートナーや親など愛着の対象の前では豹変して異常に理不尽な要求を異常にしつこくし続ける」という人だ。 愛着の対象に対する要求が少しでも通らないと、たちまち「自分は居ない方がいいのか?」というボーダー的な試し行動などが出てくる。「必要とされることへのアディクション」と言ってもいいような認知と行動の構造だ。 私はこの「100が当たり前」という要求と、外面の異常に良いところ、この両者のギャップで受動型ASを鑑別することが多い。 前述したが、依存型ジャイアンと表面上似ているところが多いが、これは「ジャイアンは結果が大事なので嫌われるまでしつこくはしない」というところや、受動型ASは「表向き自分からは動かない」あたりで見分けることが可能だ。 スタンダードなタ
最近のASの解説はm2さんのコメントはそのままスレに貼り付けたいくらい的確で、出来ればm2さんにどこかでまとめていただいて参照できるようにお願いしたいと感じています。 さて私は最後に残った「依存型ジャイアン」の考察に向かおうと思う。 ジャイアンは先天的に「自分に有利か不利か」「その場で誰が一番力を持っているか」を察する直感を持っている。その後の環境で、どのようなスタイルをインストールするかで現実的なあり方がさまざまに変わる。 依存型ジャイアンは、この「特殊な空気を読む直感」を極限まで研ぎ澄ますことによってジャイアンの好きな「仕切る」ことを実現する形で成長していくのだろうと私は想像する。 具体的には、典型的なパターンは、「情緒的に相手の弱みをつく突っ込みで相手を黙らせる」技術のプロになるという感じだ。もちろん逆におだてたり取り入ったりすることも長けていく。 「相手の弱みをつく」ことは、相手が
これを書くかどうかかなり悩んだが、やはり本当のことだと思うので厳しいことだが書いておく。 ウィルスは自身の細胞を持たず、生き物の細胞に寄生して自分を増やす。そのプロセスは「吸着」「侵入」「脱殻」「ウィルスの増殖」「脱出」と呼ばれる。 受動型ASは「自分」を持たず、依存しか出来ない点でウィルスに似ている。受動型ASはジャイアンと接する際に、最初は表面上優しく、断定的な表面上は確信に満ちたような表現をする。表面的で浅はかなジャイアンはその見掛けだけのもっともらしさに引っかかる。(吸着)。 次に受動型ASは引っかかったジャイアンを「誉め殺し」にして共依存に引っ張り込む。誉められたジャイアンはいい気になって、「あなたが必要」と依存する。(侵入)。 (ウィルスにとって浅はかなジャイアンは表面的でだまされやすく、簡単に引っかかる良いカモである)。 「あなたが必要」と言われた瞬間から受動型ASは態度を一
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