Published 2021/08/15 07:00 (JST) Updated 2021/08/16 11:56 (JST) 太平洋戦争末期、米艦に零戦機などで突っ込み、時に〝軍神〟とあがめられたり、時に「無駄死にだった」と切り捨てられたりもした特攻作戦の悲劇。出撃前の特攻隊員には覚醒剤「ヒロポン」が与えられていた。この問題は真正面から研究された様子がないが、大阪の元中学教員の相可文代さん(71)は、勤労奉仕で覚醒剤入りのチョコレートを包む作業に従事した女学生の実体験を知ったことをきっかけに独自に調べ、このほど冊子にまとめた。 覚醒剤と知らされず服用し命を散らした若者らの悲哀と、上官や国家体制の無責任さ。志願制とは名ばかりの死への強制の中で、最後には薬物も使った特攻作戦はまさに「統率の外道」(大西滝治郎海軍中将)だ。「祖国に命をささげた美談のように語られるが、実際には覚醒剤による高揚感に
体力をつけ、倦怠感や眠気を取り除き、作業の効率を高める薬の宣伝です。適応症を見ると、体や精神を酷使するとき、徹夜作業のとき、疲労しているとき、そして2日酔いや乗り物酔いの時にも効果があると書かれています。なんだか夢のような薬ですが、この「ヒロポン錠」、実は覚醒剤なのです。 かつて、覚醒剤は日本の薬局どこでも買える普通の薬でした。そんなバカな、と思うでしょうけれど。 今回は、そんな覚醒剤の誕生についてのお話。 まず、覚醒剤とは何か? 「覚せい剤取締法」で規制されている薬物は、基本的には ・フェニルアミノプロパン(アンフェタミン) ・フェニルメチルアミノプロパン(メタンフェタミン) の2つを指します。メタンフェタミンのほうが、アンフェタミンより強い興奮作用があり、いわゆる「シャブ」「エス」「スピード」「アイス」と呼ばれるものに相当します。 化合物としては比較的古くから知られているんですが、この
跡を絶たない薬物乱用による芸能人の逮捕劇。芸能界はそれほどまでに汚染されているのか。なぜ、どのようにして彼らはクスリにハマっていくのか。そこには知られざる「システム」が存在する。 渋谷と西麻布のバーで 清原和博、ASKA、押尾学、酒井法子、小向美奈子――。 ここ数年、薬物で逮捕された芸能人である(清原は元プロ野球選手だが、引退後メディアに露出していたという意味では広義の芸能人に含んでいいだろう)。 なぜ彼ら、彼女ら、芸能界の人間はクスリに溺れるのか。 まず指摘できるのは、彼らは一般人よりもはるかに、日常生活の中でクスリと接する可能性が高いということだ。 「渋谷の一角にかつてバーがあった。目立たないが、芸能事務所関係者、マスコミの人、海外の芸能関係者まで集う知る人ぞ知る店。そこが『買える』ということで有名だったんです」 こう語るのは、芸能関係者のXである。Xは「今からでも2時間もらえれば、す
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