「恋愛学」とは人間の恋愛を科学的に解明しようとする学問である。その手法は学際的で、生物学、経済学、心理学、政治学等から研究が可能である。私は政治学者であるので、わが国の少子化問題の原因は若者の恋愛にあると考えて、政治がどのように解決できるかに重点を置いて研究している。 さて、このような恋愛学の見地から、既婚者のみなさんの「結婚」を分析することも可能である。片想いをし、告白し、次第に相思相愛になり、交際後にプロポーズして、永遠の愛を誓って結婚するというのが一般的であるが、未婚女性がいうような「運命の人」や「幸せな結婚」というのは、比喩なのであって、現実には「運命の人」などいるわけもなく、「幸せな結婚」というのも極端に難しい。 そもそも、理論的には、現代社会の一夫一婦制のもとでは、結婚というのはいずれ破綻せざるをえないと結論できるのである。もし、結婚生活が充分満足で、10年以上経っても奥さん(