東京の私鉄沿線には「格差」がある。フリーライターの小林拓矢さんは「東京の私鉄沿線のなかでは、東急、京王、小田急の3沿線がブランドタウン化している。とりわけ高級住宅地は東京の西側に集中している」という――。(第1回) 【図表】東京都の平均所得上位10自治体と、そのエリアを走るおもな鉄道 ※本稿は、小林拓矢『関東の私鉄沿線格差』(KAWADE夢新書)の一部を再編集したものです。 ■高所得者はどの沿線で生活しているのか さまざまな統計を見ていると、算出の方法には違いがあるものの、所得が高い人が暮らしているエリアは東京都の中心部、城南エリア、中央線沿線、神奈川県の東急線沿線といったところが多い印象を受ける。 私鉄沿線という観点で見ると、京王・小田急の都心寄り、東急電鉄全線、といったエリアが高所得層の暮らす地域となっているのではないだろうか。 都心部のタワーマンションに富裕層が暮らしたがる傾向はある