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読み物とオカルトに関するfumikefのブックマーク (6)

  • 呪い人形 針千本 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 伴山ト申す僧がございまして。 諸国を旅しておりましたが。 ある時、下総は須賀山ト申す地を、通りかかった時のことでございます。 四町ほど続く石垣が目に入ってまいりましたが。 そのほとんどが崩れかかっておりまして。 すみれ野原に、器のかけらが散らばっている。 どうやら、古い屋敷の跡らしく思われました。 その傍らに八十に近い老人が、火鉢にあたりながら藁を編んでおりました。 草の庵を結んで暮らしている様子でございます。 伴山が、上総への道筋を聞きがてら、 「ここはどちら様のお屋敷の跡でしょうかな」 ト、尋ねますト。 老人は、煙草の煙をくゆらせながら。 ゆっくりと語りだしたのでございます。 昔、ここは高塚沖之進ト申す武士の屋敷でございました。 高塚家は代々、この地の領主でございまして。 沖之進は隣国の姫君を奥方に迎え、つつがなく暮らしておりました。 その時、奥方はまだ二十一

    呪い人形 針千本 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
    fumikef
    fumikef 2016/09/04
    昔から髪には適度に水分を吸い脂を含むと考えられてて、針山の中に入れてたらしい、それがヒトガタだとまんま呪いになるなーとは思ったことはある。
  • 失われた六年間の記憶と、あとに残された本当はコワい足跡の話。 - ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

    ぼくがかつて通っていた山間部にある小学校は、当時でも全校生徒数がわずか三十人足らずの、全国的にみてもごく小規模なものだった。 その小学校は、当時はずいぶんと年季の入った古い木造の校舎で、ぼくの父の頃から、なんだったら祖父の頃から、すでにその校舎だったという話を聞いたが、実際にその校舎がいつ頃建てられたものなのかは、よくわからない。それでもおそらく、少なくとも七、八十年は経過しているのではないのかと思わせるような佇まいをしていた。 正直に言うと、ぼくはその小学校で過ごした六年間のことをあまり鮮明には覚えていない。それはもしかしたら、その六年間を最後に、家の事情でその土地を離れてしまったからかもしれないし、理由はよくわからないが、自分の中でその六年間の記憶にフタでもしてしまったように、ぼくにはその当時のことが、ほとんどと言っていいほどよく思い出せない。 もちろん生徒数が少なかった為に、同級生の

    失われた六年間の記憶と、あとに残された本当はコワい足跡の話。 - ぼくと、むじなと、ラフカディオ。
    fumikef
    fumikef 2016/09/04
    うちも小学校の時、天井に靴あとがいっぱい有った。それは上の階に行くほど多く低学年の時はあまり上の階に行くことは無かったが5年生で謎は解けた。上履きを天井に向けて蹴りあげている6年生が居たからだ。
  • 鬼の手 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 とある地に、鹿や猪の猟を生業とする兄弟がございました。 いつも二人で山に入り、「待ち」ト呼ばれる手法で猟を行っておりました。 離れた二の高い木の股に、長く頑丈な横木を渡しまして。 その上に二人が並んで立ち、下を通る獲物を弓で狙うというもので。 九月も下旬となったある晩のこと。 見上げれば夜空に月はなく、見下ろせば眼下に闇が広がっている。 静まり返った森のなかで、兄弟は鹿のやって来る音に耳を澄ましておりました。 二人を長い静寂が包んでいる。 「おかしい――」 ト、まず兄がそっとつぶやいた。 「――今夜に限って、獲物が来ない」 弟はそれを聞いて、一つ息をつきますト。 「母者人が一人寂しく待っております。空手で帰るわけにはまいりますまい――」 ト、深い憂いを湛えた声音で言いました。 兄は何も返さない。 再び、静寂が二人の間に流れます。 鹿の忍

    鬼の手 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
    fumikef
    fumikef 2016/08/30
    恐ええ!折れた足でぴょーんのシーンがジョジョ第6部のケンゾー老人を思い出した。
  • 弟には見えるけれど、ぼくにはまったく見えない踏切の穴の話。 - ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

    「さて、今日はですね、地元ではちょ〜有名で、そして〜、ちょ〜ぜつ危険だと言われているスーパーな最恐心霊スポット!ここ〇〇市にある踏切に来ています!!!ちなみにですね、この時間にはもうこの踏切を通る電車は終電を終えているので、電車がこの踏切を通ることはありません!いや〜街灯とかまったくないですよ、真っ暗ですねえ・・・。」 夕飯をべながらテレビのチャンネルをパラパラと変えていると、ある局で、この時期にありがちな恐怖の心霊特集云々と題した番組をやっていて、若手のお笑い芸人とグラビアアイドルらしき若い女性、そしておそらくはお決まりである付き添いの霊能力者風の五十代くらいの男性が、ぼくの地元の心霊スポットだとして確かに多く噂されている踏切の前で、ワイワイガヤガヤと騒いでいる画面が映しだされた。 「はい、今回はですね、ゲストになんとあの、今インスタグラムのちょ〜過激なセクシー写真でも話題の、深月マホ

    弟には見えるけれど、ぼくにはまったく見えない踏切の穴の話。 - ぼくと、むじなと、ラフカディオ。
    fumikef
    fumikef 2016/08/25
    面白いし、読みやすくて良い。
  • 佐渡の八百比丘尼 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 ご承知の通り、佐渡はいにしえより流刑の地でございます。 古くは順徳天皇、日蓮上人、能役者の世阿弥など。 様々な人物がこの島に流されてまいりましたが。 徳川様の御代となってからは、もっぱら町方の罪人の終焉地トなっている。 終焉地トはどういうことかと申しますト。 この地に流されたが最後、生きて帰ることはまずありえません。 まずは瓢箪責めという慣例から始まりますが。 これは、己の股ぐらに頭を突っ込むような形をとらせまして。 その形のまま、縄で厳重に縛り付けられるトいうもので。 この責め苦には、どんな悪人でも悲鳴を上げて、苦しがります。 中には、この時点で息絶えてしまう者もいる。 やっとのことで解放されますト。 実はここからが番で。 三年三月の苦役を勤め上げれば、晴れてお赦しトなりますが。 まず、満期を迎えられる者がおりません。 針山のような鉱山を、裸足で歩き回らせられま

    佐渡の八百比丘尼 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
    fumikef
    fumikef 2016/08/14
    カニバリズムのサイコホラー要素と人魚伝説との合わせ業が面白い。高橋留美子の人魚の森を思い出す。
  • 犬と女房とその娘 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 昔、摂津国兵庫のあたりに、長七ト申す者がございました。 大坂から酒を取り寄せて、商いをしておりました。 長七は近頃、二親を立て続けに亡くしまして。 当人はト申しますト、四十を過ぎてもいまだ独り身でございますから。 突然、天涯孤独の身トなってしまった。 商売にせわしなく立ち回っているトは申しましても。 寂しいものはやはり寂しいものですので。 いれば慰みにでもなろうかト。 雌犬を一匹買い求めて、飼うことにいたしました。 矮狗(べいか)トいう小型の犬種でございまして。 そこらの野良犬とはわけが違う。 そもそもが愛玩用に掛け合わされたものでございますから。 姿かたち、しぐさなど、どこをとっても愛くるしくできている。 長七もすっかり心を奪われてしまいまして。 殊の外、この犬を可愛がります。 様々な芸を仕込んでみたり。 夜には懐に抱いて共に寝たり。 朝夕には己の器に餌を盛って

    犬と女房とその娘 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
    fumikef
    fumikef 2016/08/12
    稀にある先天異常:口唇裂口蓋裂や無脳症などが、そんな怪異譚の元になってる可能性は否定できないと思ってる。異常な子供が生まれたのは「犬の祟りだった」と理由を付けて弔えば人は安心できる。そんな仕組み。
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