「よしりん先生」の愛称で知られる小林よしのりさんは、鋭い政治風刺とユーモアあふれる作風の漫画を長きにわたって描き続けていらっしゃいます。作品の中で小林さんはアメリカを批判し、アメリカに追従する日本政府を糾弾してこられました。その高いメッセージ性は時に読者の反感を買い、論争が巻き起こることも度々ありました。そんな小林さんの漫画をアメリカ人はどのように見ているのでしょうか? アメリカの人々の目から見て、大統領をけちょんけちょんにけなすニッポン人漫画家の作品は、どのように映るのでしょうか? 私は実際にアメリカに渡り、現地の人々に彼の漫画を見せてまわり、感想を聞きました。私がアメリカで人々の感想を集め始めたのは、2003年のサンフランシスコでした。政治学の授業で小林さんの漫画を紹介したところ、学生たちからの反響が大きかったことから、彼の漫画に興味を抱きました。それから2008年ニューヨーク、201