高畑勲の新作「かぐや姫の物語」、正直言ってあんまりテンション上がってなかったのだけど、観てビックリ聞いて仰天の大傑作でしたよ。皆さん劇場で観たほうがいいです。大丈夫、いくらヒットしても赤字です。でも、時間さえかければ回収できなくもないと思う。そう思うほどの、これはひとつの国民的な古典、スタンダード、定番、教科書、マスターピース、唐揚げ定食となり得る作品だった。以下、CinemaScapeに投稿した感想。ネタバレあるので、未見の方々は決して読んではなりませぬぞ。 「竹取物語」の映像化を夢見ていた、亡き円谷英二に観せてあげたい。 (★5) よくよく考えれば、「竹取物語」なんて高畑勲の必勝パターンそのものだ。評価の定まった古典を綿密なリサーチと考証で甦らせて、なおかつ現代的な解釈を加えて映像化するのは彼のお家芸である。「アルプスの少女ハイジ」、「母をたずねて三千里」、「赤毛のアン」、そして「セロ