かつてはFIFAエージェントであり、ラポルタ当選となった前回の会長選挙に出馬したジョセップ・マリア・ミンゲージャという人物がいる。その彼がアルゼンチン生まれのある少年の獲得をバルサ理事会に推薦したのは1998年のことだ。名をレオ・メッシーと言い、ニュウエルス・オールド・ボーイスというクラブのカンテラ育ちの11歳の少年だった。だが当時のインフェリオールカテゴリー最高責任者であったセラ・フェレールは最後までゴーサインをださずに終わっている。あまりにも若いこと、そしてあまりにも遠い国からやって来ること、この二つが最後まで首をたてに振らない理由だった。 そしてそれから2年後、今度はミンゲージャではなく彼の同僚であるオラシオ・ガジオーリFIFAエージェントが再びレオ・メッシー獲得の推薦をクラブに提出している。バルサの会長はそれまで22年間務めたヌニェスに代わり副会長をしていたガスパーが就任している。