紹介 ハルマゲドン誘発のため生物化学兵器テロに踏み切ったオウム真理教。オウムに至る宗教・哲学・政治思想の流れを精査するとき、我々は近代の暗黒面に直面して戦慄する。本書刊行後の調査・研究から判明したオウムの実態と日本社会の歪みを追記として増補。 目次 序章 第1章 近代における「宗教」の位置 1 そもそも「宗教」とは何か 2 キリスト教共同体の成立と崩壊 3 近代の主権国家と政教分離 第2章 ロマン主義――闇に潜む「本当のわたし」 1 ロマン主義とは何か 2 ロマン主義の宗教論 3 宗教心理学 4 神智学 5 ニューエイジ思想 6 日本の精神世界論におけるヨーガと密教 第3章 全体主義――超人とユートピア 1 全体主義とは何か 2 カリスマについての諸理論 3 ナチズムの世界観 4 洗脳の楽園 第4章 原理主義――終末への恐怖と欲望 1 原理主義とは何か 2 アメリカのキリスト教原理主義 3