12年前、遺族補償年金の男女格差を巡る訴訟を起こした男性。「いつまで化石の法律のままで置いておくのか」と国に問い掛ける=堺市で2023年11月1日午前11時25分、戸上文恵撮影 性別を理由に労災保険の遺族補償年金の給付を制限するのは法の下の平等を定めた憲法14条に反するとして、長時間労働のため妻を亡くした東京都内の男性(54)が7日、八王子労働基準監督署に給付を申請したと明らかにした。 【写真まとめ】過労自殺、遺族の苦しみ この男性が疑問を投げ掛けた遺族補償年金の男女格差。12年前、大阪で同じ疑問を抱き、格差の違憲性を問う裁判を起こした男性がいた。最高裁まで闘った男性の思いとは――。 元会社員の男性(76)=堺市=の妻は、堺市立中学校の教諭だった。1997年、校内暴力などのストレスからうつ病を発症。98年10月に自殺した。51歳だった。 地方公務員災害補償基金は妻の死を公務上の災害と認めた