貨狄尊者(かてきそんじゃ)または貨狄さま(かてきさま)とは、栃木県の龍江院に安置されていた木像の名称。「木造エラスムス立像」として国の重要文化財に指定されている[1][2][3]。 木造エラスムス立像(伝貨狄像) 【参考】エラスムスの肖像(1526年,アルブレヒト・デューラー作) 概要[編集] 本像は栃木県佐野市上羽田町の龍江院に伝来してきた古い木像で、長年、古代中国の伝説上の船の発明者である貨狄[4]の像とされてきた。しかし、1920年(大正9年)に足利市の郷土史家丸山瓦全により「耶蘇教僧木像」と紹介され、更に写真が1924年(大正13年)から2年間、バチカンで催された世界宗教博覧会に「在日本キリスト教聖人像」として出品され学者達の注目を集めた。その際のバチカンでの指摘や村上直次郎らの調査によって、この像は1600年(慶長5年)3月16日に豊後国(大分県)の浜辺に漂着したオランダ船リーフ