東京・上野公園の都美術館で開かれていた伊藤若冲の生誕300年を記念する回顧展が今月24日に閉幕した。 回顧展では、若冲の花鳥画や水墨画、版画、モザイク屏風など多彩な作品から主要な89点が展示され、44万以上の人が足を運んだという。 伊藤若冲は以前からそれほど高く評価されていたわけでなく、再評価され始めたのは辻惟雄が『奇想の系譜』(70年)で、奇想の画家の1人として取り上げて以来。 その後、京都国立博物館で開かれた没後200年記念の「若冲」展(2002年)や東京国立博物館で開かれた「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」展(2006年)になどを経て、再び注目を集めることになる。 今回の回顧展では若冲の最高傑作「動植綵絵(さいえ)」30幅と、合わせて制作された「釈迦(しゃか)三尊像」3幅の計33幅が東京で初めて同時公開され、大きな話題を呼ぶことになった。 若冲ブーム、生誕300年で絶頂 サブカ