【「ナポレオン」評論】キューブリックが断念した因縁の題材をリドリー・スコットが映画化した歴史超大作 2023年12月3日 10:00 「ナポレオン」(公開中)リドリー・スコットの集大成とも言える歴史大作。ナポレオンはホアキン・フェニックス、その妻ジョゼフィーヌをバネッサ・カービー。脚本は「ゲティ家の身代金」のデビッド・スカルパ。そのほか撮影ダリウス・ウォルスキー、美術アーサー・マックス、編集クレア・シンプソン、衣装ジャンティ・イェーツと、スコット組の常連スタッフが多く参加している。 18世紀末のフランス。ナポレオンは若くしてトゥーロン攻囲戦で指揮を執り鎮圧。これを皮切りに次々と戦果を上げてゆく。運命の出会いを果たしたジョゼフィーヌと激しい恋に落ち結婚。奔放な振る舞いに悩まされながらも、ナポレオンは政争にも打ち勝つ。連戦連勝の輝かしい戦歴の末に皇帝の座を手中にするが、妻との間に問題が発生し、