はたして生成AI(人工知能)に幻滅期はあるのだろうか――。 ここで言う幻滅期とは、先進技術の普及度合いを示す米ガートナーのハイプ・サイクルにおいて、黎明(れいめい)期や「過度な期待」のピーク期に続いて訪れるとされる期間のことだ。技術はこの幻滅期を経て社会に受け入れられていくとしている。2023年のハイプ・サイクルでは、生成AIは「過度な期待」のピーク期に位置付けられていた。 そうだとすると、2024年以降に生成AIの幻滅期がやって来る。過剰な期待がしぼみ、急速に関心が失われることとなる。技術に限らず、ブームの後には必ず反動が来るというのが世の常だ。ChatGPTが一大ブームとなった生成AIも同じ道をたどると考えるのは、理にかなっている。 だが、生成AIはハイプ・サイクルや世の常に従わない可能性が高い。前例がある。インターネットとスマートフォンだ。ここで言うインターネットとは、1990年代半