「F35、1機分ぐらい(米国製最新鋭戦闘機、約100億円)の収入を」という河野太郎防衛相の肝いりで始まった、自衛隊でいらなくなった品々のオークション。7月26日に防衛省であった「初売り」をのぞいてきました。河野氏も木槌を手に司会をしてさばいた売り上げと、その背景やいかに――。(朝日新聞編集委員・藤田直央) 身近すぎて価値が…33倍! 日曜の午後、東京・市ケ谷の防衛省講堂。定員450人を超える応募から抽選で選ばれた人たちが競りに集まりました。軽装の中高年を中心に、男性8割、女性2割といったところでしょうか。 出品は陸海空の各自衛隊から、戦車や艦船、航空機に関する備品など(上のフォトギャラリー参照)。とはいえ武器や車両など危険なものを除きます。防衛省や自衛隊の人たちにすれば「古くなって捨てる不用品で、身近すぎて価値がわからない」という品々です。 いったいどれほどの値がつくのか。河野氏が挨拶で「