園児2人を前後に抱きかかえるマスク姿の保育士=福岡市博多区のどろんこ保育園で2020年4月24日正午、津村豊和撮影 保育の現場では乳幼児との濃厚接触は避けられず、保育士や園児が新型コロナウイルスに感染するケースが相次いでいる。しかし、在宅勤務や営業自粛が続く中でも仕事に出ざるを得ない親はいる。最後のとりでとして門を開け続け、感染防止対策に追われる保育園の今を取材した。 泣きじゃくる園児、伸びる手 「おはようございます。熱を測りますね」。4月下旬、福岡市博多区の歓楽街・中洲に近い同区住吉の私立認可保育園「どろんこ保育園」では、午前7時から子供たちがやってくる。園の入り口で保育士が親と子供の額に体温計を当てる。37・5度以上の熱があれば登園を控えるようお願いしているためだ。 園は通常、午前7時~翌午前2時に開園しており、親が夜の飲食店で働く子供も含めて昼夜の2部に分けて0~6歳の約180人の園