閣議に臨む安倍晋三首相(中央)。左は菅義偉官房長官=首相官邸で2020年9月15日午前10時3分、竹内幹撮影 7年8カ月にわたった安倍政権が16日に幕を閉じる。安倍晋三首相の在任日数は連続2822日、通算では3188日で途切れる。いずれも佐藤栄作内閣、桂太郎内閣の記録を更新する最長記録となった。それを実現させたのは、経済最優先を掲げて支持率を確保し、高支持率という「政治的資産」を駆使して国論の分かれる政策の実現を図った首相の政権運営の技術だ。 落ち込むたびに選挙、6連勝 「全ては国政選挙のたびに力強い信任を与えてくださり、背中を押していただいた国民の皆様のおかげです。本当にありがとうございました」。首相は辞任を表明した8月28日の記者会見で、2012年衆院選での政権獲得も含めた6回の国政選挙での「6連勝」を誇った。 06年発足の第1次政権は発足当初67%あった支持率が1年でほぼ半減し、07