寄付やボランティア活動は、自主的に行われてはじめてそう呼べる。職場で上司から呼びかけられれば、事実上の強要や動員との受け止めが広がるのも当然ではないか。 プロ野球の阪神タイガースとオリックス・バファローズが参加して今月23日の祝日に予定されるリーグ優勝記念パレードをめぐり、大阪府と市の対応が波紋を広げている。 関西の経済団体や大阪府、兵庫県などでつくる実行委員会は、寄付を募っている。大阪・御堂筋と神戸・三宮の2カ所を会場に、両チームが入れ替わる形での実施に5億円が必要だというのだ。 大阪府は、府立学校長ら宛ての文書で教職員への寄付の周知を要請。「寄付額は3千円以上」「申し込みは勤務時間外に」とも記した。教育分野以外の職員にも、同様の文書を示したという。 さらに大阪府と市は、現地で来場者の誘導などを担う要員として各1500人のボランティアも募った。府は知事部局の職員を対象とし、市は部署ごとの