自民党臨時役員会に向かう二階俊博幹事長(中央)とその後ろを歩く菅義偉首相=東京都千代田区の自民党本部で2021年9月3日午前11時31分、野間口陽撮影 菅義偉首相は再選意欲を示していた自民党総裁選への立候補を見送り、退陣が決まった。新型コロナウイルス対策の不手際で内閣支持率が低迷し、党内の「菅離れ」が急速に進行。打開を狙った党役員人事も難航し、万策尽きて「詰み」の状態に陥った。党内では総裁選への動きが活発化したが、「国民不在の政争」と冷ややかな見方もある。 3日午前の自民党本部。菅首相は二階俊博幹事長の後ろに付き従うように、党臨時役員会の部屋へと歩いて向かった。首相はその直前、幹事長室に立ち寄って二階氏に「総裁選不出馬」を伝えていた。 二階氏は役員会後、記者団に「正直びっくりしている」と語った。首相は前日夕に出馬意欲を伝えたばかりだった。「いつ聞いたのか?」と記者に質問され、二階氏は「今朝