「接触8割削減」目標は5月6日でやめるべき 概念がわかりにくく測定も困難、もっとわかりやすい指標で今後の見通しを示してほしい 高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター 緊急事態宣言が出されてから、私たちは「接触を8割削減するための外出自粛」を求められてきた。いったい全体、人との接触をどうやって測定するのかとモヤモヤしながらも、私もせいいっぱい人に会わないようにしてきた。しかし、何割削減できたのか自分ではさっぱりわからない。 「8割」には感染症数理モデルによる根拠があることは理解できる。感染症対策には数理モデルによる分析が欠かせないこともわかる。しかし、接触とはどういう状態を指し、それをどうやって数えるのかがわからない。調べてみると、これは数理モデルの中に出てくる抽象的な概念であり、実際の社会での「接触」をどうやって測定するかということ自体が研究課題であることがわかった。だ