平易な言葉で日常を切り取る岡本氏の短歌は、これまで短歌に触れてこなかった層にも届いているようだ。インターネットを中心にはじまった歌人としての経歴や、作歌のこだわりを本人に聞いた。(小沼理) バズった短歌が大喜利に発展 ――岡本さんはいつ短歌をはじめたのでしょう? 岡本:社会人3年目の時です。当時はコピーライター・プランナーとして働いていて、仕事でも短い言葉を扱っていたのですが、現代短歌は広告の言葉に比べるとずっと自由に感じました。 影響を受けたのは笹井宏之さんの『えーえんとくちから』(ちくま文庫)と木下龍也さんの『つむじ風、ここにあります』(書肆侃侃房)。笹井さんは簡単な言葉の奥にいろんな彩りが見える短歌が魔法のようだし、木下さんは何気ない生活の一瞬を鋭く切り取る力がみなぎっている。「短歌」と一言で言ってもこんなにバリエーションがあるんだと知り、私も作ってみたいと思いました。 本格的に作り
枡野浩一連続対談シリーズ「心から愛を信じていたなんて」の最終回の相手に枡野さんが切望した相手は、穂村弘さんでした。 穂村弘さんと枡野浩一さんは、ともに現代短歌を代表する歌人です。ふたりは互いに意識しあう少し年の離れた「ライバル」であり、少し距離を置く「友人」のような関係であるようです。 穂村弘さんはエッセイの名手でもあり、この対談の約1カ月前に、2017年度の講談社エッセイ大賞を『鳥肌が』で見事に受賞されました。(同時受賞者は小泉今日子さん)枡野浩一さんもまた、「歌人20周年記念/世界初Tシャツ歌集をつくりたい!」としてクラウドファウンディグに挑戦し、達成率370%の大成功を収めています。 ふたりともに何度目かのキャリアピークを迎えている状況といえますが、しかし、おふたりにはそんなことは全くどうでもいいことのようにも見受けられました。 対談の最初にこんなやりとりがあります。 穂村「緊張しま
最近、「ネットでみんな無料でコンテンツを発表するようになってタダでいくらでもコンテンツが楽しめるので、ライターとかミュージシャンとかが食えなくなってしまって文化衰退の危機にある」なんて話をときどき聞くけれど、僕はその話を聞くたびに短歌のことを思い出している。 10年くらい前の学生の頃に、短歌をよく作ったり短歌サークルに顔を出したりしていた頃があった(pha::home > 作品群 > 短歌)。短歌というジャンルはもうずっと昔からカネにならないのが前提で、短歌でカネを儲けようとする人もほとんどいなくて地味で小規模な世界なんだけど、でもそんな状況でもそれなりに新しい若い人が参入してきたり、いい歌が年々生み出されていったりしている。だから、全くカネにならなくてもそれなりに世界は回るしそれなりにいい作品が生み出されていくということを何となく実感として知っている。 ということを書こうと思ったのは、昔
こんなことがありました。 http://metos.co.jp/products/kamin/post-10.html 昔こんなこともありました。 http://masuno-tanka.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-6a16.html こんなことも。 http://masuno-tanka.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_c21a.html こんなことも以前書いた。 http://masuno-tanka.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_5d96.html * 松木秀くんの歌集『RERA』問題。 http://blog.rikkasyorin.com/article/37415740.html http://www.sweetswan.com/kirin/k/ うーん
黒船来航(1853年6月)にあわてふためく江戸幕府の様子を風刺した狂歌「太平の眠りを覚ます上喜撰(じょうきせん)(お茶の銘柄。蒸気船とかけている) たった四はいで夜も寝られず」が、ペリーが浦賀沖(神奈川県横須賀市)に来航した直後に詠まれていたことを示す書簡が東京・世田谷の静嘉堂(せいかどう)文庫で見つかった。 この狂歌は、1878年(明治11年)の史料で確認されるのが最初で、後世の作との説も出てきたことから、現在は、多くの教科書が記載を見送っている。新資料の発見で旧来の説が裏付けられた形となった。 発見したのは、専修大学元講師の斎藤純さん(62)。常陸土浦(茨城県)の薬種商で国学者だった色川三中(みなか)(1801〜55年)あての書簡を集めた「色川三中来翰集(らいかんしゅう)」のうち、江戸の書店主、山城屋左兵衛からの書簡にこの狂歌が記されているのを確認した。 書簡は53年6月30日付で、異
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おそれて眠る(20首連作) 星野しずる 3380:気の毒な手紙のようなおととしの体の影に似ている四月 3411:神さまが足りない風の罪人を拾い上げればまぶしげな猫 3333:情熱の言葉でさえもとけてゆく五月の群れを愛した女王 3635:あたらしい街という名の失敗はみにくい僕を失いそうだ 3534:まぶしげな日々をおそれて爆発は小さな時を奪ってしまう 3769:音楽が好きです さめた現実は蛍光灯の視線の底に 3232:運命をなぞる短歌をあきらめて空一面の夏の直線 3553:真っ暗な入道雲を見るときの人それぞれの僕が広がる 2904:五線譜をなくしてしまう気の毒な宇宙の歌の前にかなしみ 3676:現実の香りの底できえてゆくかすかな嘘に気づかずに愛 3611:退屈な過去になるまで初恋は無限の夢を見送っている 3106:現実に追われてただのたましいは理想主義者の銀河と出会う 3257:永遠のパラ
冬のゆびさき(20首連作) 星野しずる 約束は悲劇の魚 きえてゆく水平線の底ではすべて 緊張に恋して夜の少年のごとくまばゆい曲線でした 永遠の手ざわりを持ついいわけでしょうか 狂った幾何学ですか 沈黙のあいだに雪の口づけが終わってしまうふわふわの国 ふわふわの胸を集めて思春期はわずかな過去につつまれている うつろいの陰で銀河にあこがれた神経質な銀の姫君 風景を見ている白いほほえみは生命線の未来に向かう 誇張した現実感にあこがれる空の砂漠の向こうから犬 横顔を見送っているあたたかい詩人の道のようなまなざし さかさまの夢を集めて現実はあかるい毒に隠されている やせこけた戦争の中 少年を殺しわずかないいわけを持つ うつくしいあふれるほどの骨でしょう? おとぎ話を愛し続ける ゆらめきの先に四月に教わったまだら模様の夏の曲線 とくべつな紫色の歌のよう 十一月をおぼえていよう 約束に追われて冬のゆび
« 一月の中間発表2 | トップページ | ついったー(Twitter)での投稿ルールを変更 » 2010.01.20 < お題を追加 > お題を追加します。 「小沢健二」「オザケン」を短歌に詠んでください。 言葉として名前が直接出てこなくても、 彼のことを詠んでる歌だとわかればオッケー。 投稿ルールはひとつ前の記事などを参照してください。 * 「見せてくれ心の中にある光」小沢健二も不器用な神 (千葉聡) さっきから小沢健二が流れててあなたは何も言わないでいる (加藤千恵)
東洋大は18日、全国の小中高校生や大学生らの短歌から100作品を選ぶ「現代学生百人一首」の一つが、一般人のブログからの盗作だったとして入選を取り消したと発表した。 取り消したのは、東京の中2女子生徒の「この海の色をどんなに探しても絵の具なんかじゃ表せなくて」との短歌で、入選作の中でも特に優れている15首が選ばれる秀逸作品にもなっていた。 東洋大によると、同日午前、生徒の家族から大学への連絡で発覚。広報課は「ブログの短歌とまったく同じで、盗作と判断した」としている。 「現代学生百人一首」は東洋大が昭和62年に創立100周年を記念して始めたイベントで、毎年1月15日に入選作を公表。今回が23回目だった。
Google&Youtubeの動画ジェネレータ「検索ストーリーをつくろう」が、いい。 http://sagasou.blogspot.com/ テレビCMでもおなじみの、この動画。 これと同じ雰囲気のものをユーザが自由につくれる、というものです。 こちらからつくれます。 http://www.youtube.com/sagasou 本家のCMがあまりによくできているので、なかなかそれを超える作品は見あたらないです。なので、本家を超えるのは早々にあきらめ、趣旨を完全に逸脱した形で、勝手に短歌の発表の舞台にさせていただきましたよ。 どう見せようか、と考えていくと、軽いのから重いのまで、ついたくさんつくってしまいます。 た、楽しい! 見てる人はどうかわからないけどつくるのがめちゃくちゃ楽しい! じゃあ、この楽しさを共有しよう! ということで、知り合いの歌人のみなさんにミクシィやついったーで呼びか
石原ユキオは詩人で、俳人で、映画「岡山の娘」に出演した役者で、でも結局そのどれをいちばんしたいのかはよくわからない人だ。Twitterなどでゆるやかに交流はしているが、それでわかったことは、女性で、というより女子で、とにかくもう女子で、それもいい年をした女子で、岡山在住、ということぐらいだ。 そして、短歌がすばらしくおもしろい、ということぐらいだ。それで十分だ。僕はたぶん、石原ユキオが好きである。 ○費用対効果についてご納得いただけましたらお抱きください ○いろいろとごめんねいつかかねもちになってあなたをかいしゃごとかう ○名刺入れは避妊具ケースに丁度いい「どうぞよろしくお願いします」 ○十字架がついてる系のしまむらの服はやめろよ三十だろう ○祟ります七代後の石原もきっとあなたのことがすきです(すべてTwitterで発表されたもの。以下同じ) このからっとした芸風は、岡山に晴れが多いからな
« 短歌の連載スタート! | トップページ | 最近の短歌活動 » 2009.09.25 < 第七回枡野浩一短歌賞決定発表 > 枡野浩一短歌賞は、 あの岡井隆さんが候補に挙がったことでも知られる 意外と歴史のある短歌賞ですが、 2000年に佐藤真由美さんに授賞(第六回)して以降、 事実上中断していました。 佐藤真由美さんの受賞作『脚を切る』は、 拙著『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房)の 234ページで読むことができます。 さて、 今回の授賞作は以下のとおりです。 受賞作:「星野しずるの犬猿短歌(いぬざるたんか)」佐々木あらら http://1st.geocities.jp/sasakiarara/index.html この作品自体は昨年から存在していたらしいのですが、 私はつい先日、ついったー上で知りました。 そのことの不覚をまずおわびしたいと思います。 私は『かんたん短歌の作り方』(筑
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