母親というものと、子どもというもの 子どもを生んで、自分が母親という立場になってみて、ああと思ったこと、わかったこと、実感したこと、そうだったのかと思ったこと。 その最大は「母親の愛は無償であるなんてのは、誰かが作った幻想だ」ということ。母親という立場の人間が自分の子どもに対してもつ感情や愛情というものは、他の感情と同様にその人間から生まれるもので、普遍的なものではないこと。 重要なのは、母親ではなく、子ども。世話無くしては生きられない、不完全な状態で生まれる人間の赤ん坊というもの。このイキモノが求めてくる愛情というもの。求めてくるエネルギーのすごさ。 赤ん坊は赤ん坊のときから、そりゃもう必死だ。母親に捨てられたらその生自体が危ぶまれるのだから。食や排泄だけでなく、その生の維持や安全全てが母親の手に握られている。そして何よりすごいのは、無条件に愛情を求めてくること。 赤ん坊は母親を微塵たり