「本当の生きやすさ」は競争や実力とは無関係 私たちは生まれたときから、常に競争にさらされ、他者から評価されています。 家庭では、兄弟と出来の良さを比べられ、学校では、同級生と勉強やスポーツの成績を競い合い、少しでもいい学校や会社に入るため、試験でほかの受験生と競い合い、会社に入れば出世競争や上司からの評価が待っています。 特に最近は、「実力主義」を謳う企業も少なくありません。 実力主義と聞くと、一見平等な気もしますが、それは「たえず競争し続けなければならない」ということでもあります。 常に競争と評価にさらされているうちに、人の心の中には自然と「競争に勝たなければダメ」「トップでなければ価値がない」といった価値観が植えつけられます。 競争に勝ち、高い評価が得られたときには、自尊心や承認欲求、名誉欲が満たされますが、世の中には必ず「上には上がいる」し、心身の状態だって、いいときばかりとは限りま