人や組織をめぐるキーワードの一つとして、「エンゲージメント」に注目が集まっています。エンゲージメントとは、仕事に対して生き生きと没頭していることを意味します 。 エンゲージメントを高めるのは良いことかと問われれば、ほとんどの人が「イエス」と答えるのではないでしょうか。実際、エンゲージメントが高いほど離職しにくかったり、パフォーマンスが高かったりすることが分かっています。 しかし、薬に主作用(望む効果)があれば、副作用(望まぬ悪影響)もあるのと同じようにエンゲージメントにも副作用があります。 本稿は学術研究のエビデンスをもとに、縄張り意識の高まり、働き過ぎ、ワークライフバランスが崩れるといったエンゲージメントの副作用を紹介します。さらに3つの副作用それぞれへの対策について解説します。 縄張り意識が強まり、知識を隠す恐れ エンゲージメントが高い人は「当事者意識」を持って働いています。仕事を進め