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ブックマーク / courrier.jp (206)

  • 『三体』作者の劉慈欣に聞く「自身のSFのシンプルなおもしろさ」 | SFを通して描く「人間の本性」

    人類を「宇宙を理解したサル」と定義してみせたのは、行動生物学者のスティーブ・スチュワート-ウィリアムズだが、中国SF作家の劉慈欣の小説を読むと、まさにその「宇宙を理解したサル」たちの世界を存分に味わえる。 『三体』三部作が世界的にヒットしたいま、劉慈欣は世界で最も高名な作家の一人となった。ネットフリックスでは、『ゲーム・オブ・スローンズ』の製作陣が手掛けたドラマ版『三体』も視聴できる。劉の短編小説『流浪地球』を原作とする中国映画『流転の地球』が興行的に大成功を収めたことも記憶に新しい。 劉の作品に出てくる人類は、ありとあらゆる可能性に満ちている一方で、「旧石器時代から変わらない感情」、「中世に作られた社会制度」、「神のようなテクノロジー」という三つの特徴を持つ存在として描かれる。 いまでこそバラク・オバマ、イーロン・マスク、マーク・ザッカーバーグから絶賛を受けるSF作家となった劉慈欣だが

    『三体』作者の劉慈欣に聞く「自身のSFのシンプルなおもしろさ」 | SFを通して描く「人間の本性」
  • 米紙が報じる「日本の“軍隊式教育”がもたらす社会秩序とその代償」 | ドキュメンタリー映画監督・山崎エマに聞く

    人の母と英国人の父を持つ山崎エマは、程よい距離感で日社会を見つめ、ドキュメンタリー映画として記録してきた。彼女がカメラを向けるのは、教室の掃除に励む小学生や血のにじむような練習に耐える高校球児といった教育現場だ。 そうした日特有の厳しいしつけや伝統が社会に秩序をもたらす一方、そこには代償もあることにスポットライトを当てる山崎に、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が話を聞いた。 人間ピラミッドの思い出 ドキュメンタリー映画監督の山崎エマ(34)には幼少期の忘れられない経験がある。自分は膝にひどい擦り傷を負い、同級生は骨折する羽目になった人間ピラミッドだ。 大阪の小学校で6年生のころ、毎年恒例の運動会で組み体操を披露するため、同級生らと何週間も前から7段の人間ピラミッドをつくる練習をした。小さな体から血も涙も流れたが、番で成功させた達成感は計り知れず、それは「私が粘り強い努力家だと自負で

    米紙が報じる「日本の“軍隊式教育”がもたらす社会秩序とその代償」 | ドキュメンタリー映画監督・山崎エマに聞く
  • 日本の新紙幣の発行には「ネパール人の尽力」が不可欠だった | 原料がどこで作られているか知っていますか?

    の紙幣の原料に用いられる樹木「ミツマタ」は、国内調達が難しくなっており、その多くがネパールから輸入されているという。 2024年7月に紙幣のデザインが刷新されるが、その発行はミツマタの生産・加工に関わるネパール人なしには「不可能」だと、産地を訪ねた米紙が報じている。 「儲かるなんて思ってもみなかった」 世界最高峰の山々とインド北東部ダージリン地方の茶畑に挟まれたネパール東部のこの地域では、壮観な景色が広がり、希少なランが育ち、緑豊かな丘陵地でレッサーパンダが遊ぶ。 だが、ここでの生活は厳しい。世界最高峰のエベレストの近くで生まれた農業従事者のパサン・シェルパは、十数年前に野生動物にトウモロコシやジャガイモを荒らされて栽培を諦めた。そして代わりに、それほど価値のなさそうな植物を育てることにした。ヒマラヤに自生する常緑で黄色い花を咲かせる「アルゲリ」(註:ミツマタの近縁種)と呼ばれる低木だ

    日本の新紙幣の発行には「ネパール人の尽力」が不可欠だった | 原料がどこで作られているか知っていますか?
  • 『三体』原作者の劉慈欣「人類が直面している最大の不確実性を知ってほしい」 | ネトフリの実写版が世界的ヒット

    2008年に中国で出版され、2014年に英語版が出たのを機に世界的ベストセラーとなった長編SF小説『三体』。3月には『ゲーム・オブ・スローンズ』の制作陣による実写ドラマ版が配信され、いまなお新たなファンを獲得している。英紙「ガーディアン」が、作のヒットの理由やSFとの出会い、実写化、そして物議を醸した過去の政治的発言について、著者の劉慈欣に聞いた。 「中国にもSFはあるの?」 中国人作家・劉慈欣によるSF小説『三体』は世界中で数千万部を売り上げており、2015年のヒューゴー賞をはじめ、数々の賞を受賞している。作はいま、『ゲーム・オブ・スローンズ』の制作陣が手がけた実写版が公開されたのを受け、英語版がふたたびアマゾンのベストセラーチャートにランクインしている。 しかし、10年前の英国で、劉や『三体』の名を聞いたことがある人はほとんどいなかった。この小説は、現代の科学者たちの怪死事件を発端

    『三体』原作者の劉慈欣「人類が直面している最大の不確実性を知ってほしい」 | ネトフリの実写版が世界的ヒット
  • 琉球王朝の美術品が米退役軍人の家から発見! 美術館に売ろうとしたが… | 第二次世界大戦中に「消えた」王家の宝

    第二次世界大戦最後の数ヵ月、日の沖縄諸島は凄惨な戦場となり、かつて当地の支配階級だった王族は戦火を逃れて避難した。その戦闘のさなか、米軍兵士の一団がその王族の御殿を占拠した。御殿の財産管理人は後年、「終戦後に御殿に戻ると、そこに王家の宝物はなかった」と証言している。 沖縄戦から80年近く経過した2023年1月、これらの宝物の一部がマサチューセッツ州の退役軍人宅の屋根裏部屋で発見された。米連邦捜査局(FBI)は2024年3月15日に会見を開いたが、退役軍人の身元は明かさなかった。 退役軍人の男性は2023年に死去している。遺族が屋根裏部屋に遺品整理のために入ると、色鮮やかな絵画や陶器が出てきた。いまにも壊れそうな大きな掛け軸や、精緻に描かれた絵地図も見つかった。遺族はFBIの盗難美術品捜査官チームに通報した。 現場に派遣されたFBIボストン支局盗難美術品部門主任のジェフリー・ケリー特別捜査

    琉球王朝の美術品が米退役軍人の家から発見! 美術館に売ろうとしたが… | 第二次世界大戦中に「消えた」王家の宝
  • 英紙「時代遅れの法律が、日本の男女平等を妨げている」 | 結婚すると女性のキャリアが台無しに…

    は世界で唯一「夫婦同姓」を義務づけている国だが、何十年も問題が放置されている。日国内で法改正を求める声が再び強まっていると英紙は報じている。 結婚後、サイカワ・アキコを待ち受けていたのは、悪夢のような行政手続きだった。 東京在住の会社員であるサイカワは、パスポートやそのほかの書類の名義を変更したり、SNSのアカウントを更新したりするために、何十という手続きを踏まなければならなかった。すべては、結婚したら改姓することが法律で義務づけられているためだ。 日では結婚後に男女がどちらの姓を選ぶかは自由だが、95%は女性が変えており、その多くが渋々ながら改姓に応じているのが現状だ。 「時間もすごくかかったし、とにかく面倒でした」とサイカワは漏らす。「でも何より厄介だったのは、戸籍上の姓が夫の姓に変わってしまったことです。そのため会社に対して、職場では旧姓を使い続けたいとはっきり伝えておかねば

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  • 古代ローマ人は「去勢された永遠の少年」をどう見ていたのか? | 彼か彼女か、それとも…

    なぜ古代世界には「去勢」の風習があったのか? 去勢された者はどんな存在と見られていたのか? 古代ローマ世界での場合を中心に、イスラエル紙「ハアレツ」の考古学記者が深掘りする。 世界で初めて故意になされた雄の去勢が何だったかは、永久に不明のままだろう。現代の歴史家たちは、去勢は畜産から始まったと示唆している。それは、望ましくない繁殖を減らし、より穏やかで、より肥えた牛や豚を生み出すためだったというのだ。 人間の男性の去勢はどうやら、罰の一種として最初に導入されたようだ。古代の史料は、誰が最初にそれを始めたのかを明快に語っている。これほど倒錯したことを思いつけるのは、女しかいないだろうと──。 ギリシャの歴史家ヘラニコス(前5世紀末に著述活動)は、アケメネス朝ペルシア(前550〜前330年)の王妃アトッサ(在位前520〜前486年)が最初の宦官を生み出したとしている。古代ローマ後期、ローマの住

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  • 萩尾望都が仏紙に語る「漫画を描いて、母の抑圧からの解放を模索した」 | BLの礎を築いたアーティスト

    漫画が人気なフランスだが、いわゆる少女漫画の作品はまだあまり知られていない。そんななか、フランスで1月末に開催されたアングレーム国際漫画祭に合わせ、大規模な萩尾望都回顧展がアングレーム市美術館で開催された(2024年3月17日まで)。これを受け、仏紙「ル・モンド」がオンラインで萩尾にインタビューをしている。 戦後日漫画界の立役者 萩尾望都の50年以上に及ぶ創作活動から生まれた作品の数々に目を通すと、痛感することがある。それは、フランスが世界有数の日漫画消費国を自負するわりに、日漫画の受容においてすっぽりと抜け落ちてしまっている部分があることだ。 これは萩尾だけに限った話ではないが、フランスでは、日の著名女性漫画家の作品の多くが出版されていないのだ。1972~76年に描かれた萩尾の初期の名作『ポーの一族』のフランス語版が出版されたのは、2023年に過ぎない。 1949年生ま

    萩尾望都が仏紙に語る「漫画を描いて、母の抑圧からの解放を模索した」 | BLの礎を築いたアーティスト
  • 米紙の解説「大谷翔平の結婚発表は奇妙だが、日本文化を知れば納得する」 | 「羽生の教訓」は活かされるのか

    米紙「ロサンゼルス・タイムズ」のスポーツ・コラムニスト、ディラン・エルナンデスは「米国民にとって大谷翔平の結婚報告は奇妙に感じるかもしれないが、日の前例をみれば珍しいことではない」と書く。 プロフィギュアスケーターの羽生結弦の離婚騒動から、メディアは変わるのだろうか? 日では公私の区別がはっきりしている 大谷翔平が日でもっとも人気のあるアスリートになる前、その役目を担っていたのは羽生結弦だった。大谷翔平と同じく、羽生結弦も29歳。二人とも東北地方で生まれ育った。 2023年、競技会から引退した羽生はSNS結婚したことを発表した。そのわずか3ヵ月後、彼はまたSNSである報告をした──彼は離婚していたのだ。 オリンピック金メダルに2度輝いた羽生は、彼の家族が嫌がらせをうけ、望まない報道の対象になっていたことを明かした。羽生はXにてこう投稿している。 「これからの未来を考えたとき、お相手

    米紙の解説「大谷翔平の結婚発表は奇妙だが、日本文化を知れば納得する」 | 「羽生の教訓」は活かされるのか
  • 漫画大国フランスがついに「少女漫画」の魅力に気づきはじめた | 70年代の日本作品が半世紀を経て上陸

    世界第2位の「漫画消費国」といわれるフランス。日漫画が絶大な人気を誇るなか、これまであまり評価されてこなかったのが少女漫画だ。だが、ついに「shôjo」にも光が当てられはじめた。それには、熱烈なファンの力もある。 「絶対にアングレームに行かなくては」──ブログ「Club Shôjo」の管理人、オードリー・マニスカルコはそう決意していた。彼女が興奮する理由は、漫画家・萩尾望都(はぎお・もと)の来仏だ。2024年1月、フランス南西部の街アングレームで開催されたヨーロッパ最大級の漫画の祭典「アングレーム国際漫画祭」では、彼女の栄誉を称え、特別回顧展が催された。 1949年生まれの漫画界の巨匠、萩尾望都は、永遠の若さに囚われた吸血鬼一族を描いた『ポーの一族』(小学館)の作者だ。1970年代に日で出版されたこの傑作がフランスに上陸したのは、2023年になってからだった。フランス語版を出版したアカ

    漫画大国フランスがついに「少女漫画」の魅力に気づきはじめた | 70年代の日本作品が半世紀を経て上陸
  • 『NARUTO』がフランスで育てた「二次創作の文化」とコミュニティ | 孤独な趣味だった「マンガ」を変えた

    深い物語について語り合える空間 「CaptaiNaruto」のアドリアンによれば、『NARUTO-ナルト-』は何時間もの議論を生み出すような作品だという。「物語の象徴性や各編の結末についてなど、ストーリーそのものが無限の会話を誘うのです」と彼は指摘する。 さらに、「その世界観と神話的な内容は、日文化への素晴らしい入り口にもなっていました」と続ける。また、このサイトと掲示板の投稿者の一人が、作品に関する哲学的なコラムを書いていたと振り返る。 「インターネット上のコンテンツや話題は、作品を越えて、その世界観を維持させる方法でもあります。たった30分で終わってしまう一話分の放送や、短時間で読み切ってしまう一巻分の内容を超えることができるのです」と「The Way of Naruto」のdabYoは説明する。 しかし、話は木の葉の里などからは遠く離れ、社会問題にまで飛び火することもあり、しばしば

    『NARUTO』がフランスで育てた「二次創作の文化」とコミュニティ | 孤独な趣味だった「マンガ」を変えた
  • 英紙記者がスタジオジブリに乗り込んだ「本当にこれが最後の映画ですか?」 | 宮﨑アニメの時代は終わったのかもしれない…

    これまで何度も「引退宣言」をしてきた宮﨑駿。映画『君たちはどう生きるか』は、当に最後の宮﨑作品になるのだろうか? そこで英「ガーディアン」紙の記者がスタジオジブリを訪問。プロデューサーの鈴木敏夫や今回の作品でアニメーターを務めた田雄、そして息子の宮崎吾朗に気になるジブリのこれからを聞いた。 2016年7月、宮﨑駿が鈴木敏夫に近寄り、もう一映画を作りたいと言った。このとき、鈴木は気乗りしなかった。「『絶対ダメ。良くない思いつきです』と僕は言ったんです」。鈴木はこう振り返る。それには彼なりの理由があった。 「立派な監督が、もう一すごい映画が作れるんじゃないかと思いたち、失敗するのをいっぱい見てきましたから。彼が同じ轍を踏むのは見たくなかったんです」 そのうえ、宮﨑はすでに最後の映画を作ったことになっていた。その3年前、高く評価された『風立ちぬ』の公開に続いて、東京での満員の記者会を開い

    英紙記者がスタジオジブリに乗り込んだ「本当にこれが最後の映画ですか?」 | 宮﨑アニメの時代は終わったのかもしれない…
  • 埼玉のクルド人街は日本の「移民政策の愚かさ」を物語っている | 在日クルド人コミュニティ「ワラビスタン」を取材して

    トルコ系クルド人が集住する埼玉南部、通称「ワラビスタン」を英誌が取材。外国人労働者に依存しながらも彼らを歓迎しない日の移民政策は愚策だと指摘している。 クルド人の数が10年で4倍に 東京の北にある埼玉県蕨(わらび)市の教室で、11歳の少年が日語でおしゃべりしながら「川」と「木」の漢字を書く練習をしている。別に珍しくもない光景だ。その少年、ボランが日人ではなくクルド人ということを除けば──。 蕨市とその周辺地域には約2000人のトルコ系クルド人が暮らしており、その数はこの10年で4倍に増えた。通りにはケバブ屋が軒を連ね、ゴミの分別方法がトルコ語で書かれている。地元では「ワラビスタン」と呼ばれている地域だ。 このコミュニティは、ここ数十年における日の最大の社会的変化のひとつを物語っている。高齢化が進んで労働人口が減少する日では、新たな人材が切実に求められているが、日政治家はいまな

    埼玉のクルド人街は日本の「移民政策の愚かさ」を物語っている | 在日クルド人コミュニティ「ワラビスタン」を取材して
  • 安倍元首相銃撃は数十年にわたり「蓄積された悲劇」の果てに起きた | 米記者が見た自民党と旧統一教会の“偽善”

    安倍晋三は人生最後の日の朝、奈良にいた。 五重塔で知られる古寺と、神の使いの鹿で有名なこの地方都市にやってきた目的はいかにも事務的で、市内の主要駅に面した街路の広い交差点で、地元選出の国会議員の再選を訴える応援演説をするためだった。 安倍は2年前に首相を辞任していたが、日の歴代首相で最長の在任記録を持つ彼の名前には非常に大きな重みがあった。その日は2022年7月8日だった。 詰めかけた群衆が撮影した写真を見ると、後ろになでつけられた髪、チャコールの眉、気さくな笑みで安倍人とすぐ認識できる男性が午前11時30分頃、急ごしらえの演壇に上がり、片手でマイクを握る姿がうつっている。 その周囲を自民党支持者の集団が取り巻いていたが、安倍の後方に立つ男に気づく者は誰もいなかった。グレーのポロシャツにカーゴパンツ姿で、黒いストラップを肩にかけていた。男は他の群衆が拍手を送るなか、ただ立ち尽くしていた

    安倍元首相銃撃は数十年にわたり「蓄積された悲劇」の果てに起きた | 米記者が見た自民党と旧統一教会の“偽善”
  • 英紙の皮肉「大阪万博の混乱はドキュメンタリー番組の最高のネタだ」 | この時代に万博を開催する意味はあるのか

    建設費の膨張、参加予定国の撤退など混乱の大阪・関西万博について英紙「フィナンシャル・タイムズ」が皮肉めいたコラムを掲載。その手に汗握る展開は、まるでドキュメンタリードラマを観ているようだと揶揄する。 会場はいまだ「殺風景な駐車場」 メキシコとエストニアは撤退を表明したが、デンマーク、カメルーン、ジャマイカはまだ参加を希望している。 建設費のあまりの急騰ぶりに、ブラジル、アルゼンチン、ポーランドは、自国のパビリオンを簡素な「倉庫タイプ」へ変更することを検討中だと伝えられる。 欧州のある国は、日最大手の建設業者から「希望通りのパビリオンを作ることはできるが、完成は万博が閉幕してから1ヵ月後になる」と告げられたらしい。 ドキュメンタリードラマのシリーズを一気見できる時代にあって、2025年大阪・関西万博の開催準備は「完璧」な進捗を見せている。主催者側が全力で頑張れば、2シーズン分のボックスセッ

    英紙の皮肉「大阪万博の混乱はドキュメンタリー番組の最高のネタだ」 | この時代に万博を開催する意味はあるのか
  • 最低賃金が安い熊本県菊陽町で給与高騰…英紙が見た「台湾TSMC工場」の衝撃 | 止まらない専門人材の流出

    台湾積体電路製造(TSMC)の工場建設が日で始まってから、地元の熊県菊陽町は賃金や地価の高騰、人材不足など、さまざまな問題に直面しているという。世界的な半導体製造企業の進出は、最低賃金が日で4番目に低い熊県の経済をどう変えるのか。現地を取材した英紙は、「菊陽町の変化は、日が抱える課題の縮図だ」と指摘する。 熊県菊陽町で始まった新たな時代を、地元の人々は「TSMCショック」と呼ぶ。 2022年4月、半導体受託製造の世界最大手・台湾積体電路製造(TSMC)が日国内初となる工場の建設を開始した。以来、この小さな町とその経済は劇的に変化しつつある。 吉孝寿・菊陽町長は紙の取材にこう語る。 「TSMCの到来は寝耳に水でした。菊陽町が突然、有名になってしまって、まるで私たちの町が赤ん坊から急に大人になったようです」 「TSMCショック」は日の課題の縮図 半導体の供給をめぐる地政学的

    最低賃金が安い熊本県菊陽町で給与高騰…英紙が見た「台湾TSMC工場」の衝撃 | 止まらない専門人材の流出
  • 低賃金に言葉の壁… そんな日本で働きたい外国人なんてまだいるの? | 英有力紙に在日ライターが寄稿

    人口減少と高齢社会への解決策として、日では外国人労働者の受け入れに関する議論が活発化している。 だが、単に熟練外国人労働者を受け入れれば問題は解決するのか? そもそも賃金水準が低めのうえに言葉の壁もある日で働きたい人材はいるのか? 日で取材活動をしているフリーランスライターのギャビン・ブレアが英紙「ガーディアン」にこうした疑問を提起する記事を寄稿した。 有資格者の就職を阻む言葉の壁 日の蒸し暑い夏のなか、ITスペシャリストの資格を持つスリランカ出身のムルムルは、建設現場で毎週末働いている。パン店でも仕事をしているが、収入を補うためだ。東京にやってきたのは1年前。人口危機対策と外国人労働者の受け入れ増加に向けた取り組みの一環として創出された雇用機会を生かそうと考えていた。 だが、それは大変なことだった。人手不足とされているのに、自身にも理学療法士の資格を持つにも、立ちはだかったのは

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  • 黒人の少女だけ「ガン無視」されたメダル授与式 「胸が張り裂ける」動画 | アイルランドの体操競技会で

    一列に並んだ若い女子体操選手たち一人ずつの首にメダルをかけていく審判。だが黒人の少女の前だけ素通りして、彼女にメダルを与えなかった──これは2022年3月にアイルランドで開催された競技会での表彰式の動画だが、数日前からツイッターで拡散され、国際的な批判を浴びている。 Welcome to Ireland where people get away with racism! This little black girl broke my heart. Don’t skip this post without leaving a million heart for her. Make her famous… pic.twitter.com/YYMIP1IALZ — Mohamad Safa (@mhdksafa) September 22, 2023 カメラマンやコーチなど、その場にいた大人の

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  • フィル・ザッカーマン「世界全体で宗教の衰退が起きている」 | 近代化は宗教にとって都合が悪い

    2022年、ドイツでは50万人超という記録的な数の人がカトリック教会を離れた。フランスでも、国立統計経済研究所と国立人口学研究所の調査で初めて、国民の過半数が無宗教だという結果が出た。英国でも国民の過半数がキリスト教徒でないことがわかった。米国は聖書と結びついた国だが、それでも成人の3分の1が無宗教だ。チュニジアでも無宗教の人は、2013年の13%から増加し、2019年には30%になっている。 近代化と技術進歩の結果、宗教は衰退せざるをえない──。それが1970年代まで、社会学の世界の通説だった。ところがこの数十年は、宗教の復権を語る知識人が目立っていた。 プロテスタントの社会学者ピーター・L・バーガーは、「いまの世界は、これまでの世界と同じように強烈に宗教的だ」と主張した。イスラム世界を研究する学者のジル・ケペルも「宗教の逆襲」を語った。たしかにイスラム原理主義やキリスト教福音派の勢力の

    フィル・ザッカーマン「世界全体で宗教の衰退が起きている」 | 近代化は宗教にとって都合が悪い
  • 英紙が憂慮…日本が誇る「質の高いおもてなし」が劣化していく | 行列はのび、注文は来ない…

    深刻な労働力不足によって、日の小売店や飲店は質の高いサービスを維持することが難しくなっている。これまで、便利さや快適さを当たり前のように享受してきた日人も変わらざるをえないと、英紙は指摘する。 ある日曜日、郊外の広々としたレストランは、朝をとりにやってきた地元客で賑わっていた。 サービスはのんびりとしたもので、パンケーキが運ばれてきたときには、人類に原始の時代から備わる「ありがたい!」という気持ちがわき上がってきた。注文から実に22分が経過していた。 イタリアのジェノバか、ギリシャのサントリーニ島といったリゾート地ならまだわかる。だがスローフードを体現したようなこのレストンランは、横浜近郊にあるマクドナルドなのだ。 日のサービスの質は強み、かつ弱み マクドナルドの従業員は、何も意図的にゆっくりと働いているわけではない。むしろ店側は申し訳なさそうだった。店がすこぶる繁盛しているのに

    英紙が憂慮…日本が誇る「質の高いおもてなし」が劣化していく | 行列はのび、注文は来ない…