将棋の羽生善治名人が6日、東京都内で10年バンクーバー五輪を目指す選手らを前に「決断力」をテーマに講義を行った。 自らの思考回路を「『木を見て森を見ず』とは逆の大局観、直感、読みの三つで考えている」と説明。また、将棋の最初の局面では80ほどある手の中から2、3にしぼることを例にあげ、「見切ることが大事」と話した。 将棋は精神面などで、スポーツと共通点が多いとも解説。選手へのエールを求められると「自分自身で競技をやるのはだめなので、見るのを楽しみにしています」。
引退を表明した中原誠十六世名人=11日午後、林敏行撮影 名人15期をはじめ数多くのタイトルを獲得した将棋棋士の中原誠十六世名人(61)が11日、引退を表明した。昨年8月、対局直後に脳出血で入院。3月末まで休場してリハビリ治療をしてきたが、元通り対局を続けることは難しいと判断したという。名人以外の総タイトル数は、十段11期、棋聖16期、王位8期、王座6期、棋王1期、王将7期と計64期。 中原さんは宮城県塩釜市出身。65年にプロ四段に昇段し、68年に第12期棋聖戦で故山田道美九段を破って初タイトルを獲得した。82年には第31期名人戦で13連覇中の故大山康晴名人を破り、当時最年少の24歳で名人位に就いた。第39期まで9連覇し、その後も第43期から3連覇、第48期からも3連覇を達成。大山十五世名人の18期に次ぐ通算15期の名人獲得記録を築いた。 00年には名人挑戦権を争うA級順位戦から陥落し
勝利し、笑顔をみせる有吉道夫九段=10日夜、大阪市福島区、諫山卓弥撮影 第67期将棋名人戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の順位戦C級2組最終戦が10日、東京と大阪の将棋会館で一斉に指され、負ければ引退の可能性があった現役最年長の有吉道夫九段(73)=兵庫県宝塚市在住=は高崎一生(たかざき・いっせい)四段(22)=東京都在住=に勝ち、来期も現役続行する権利を自力で勝ち取った。 有吉九段は「最後の一局になるかもしれなかったので、悔いの残らないように、とだけ思って臨んだ。本局は非常にうまく指せた。命拾いした」と語った。 有吉九段は岡山県備前市出身で故大山康晴十五世名人門下。55年にプロ入りし、実力トップ10のA級に21期在籍。超一流の証しである1000勝も達成。激しい攻めから「火の玉流」の異名を持つ。 順位戦は羽生善治名人(38)への挑戦権を争うA級を頂点にB級1組▽B級2組▽C級1組▽
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