1.重要著作 『ロマ書』(Der Römerbrief, 19191,19212,19223,19244,19265,19286) 版を重ねるごとに、新しい序文が付けられている。原著初版は1919年と記されて1918年12月に出た。「第1版への序文」の有名な書き出しは、「パウロは、その時代の子として、その時代の人たちに語りかけた。しかしこの事実よりもはるかに重要なもう一つの事実は、かれが神の国の預言者また使徒として、すべての時代のすべての人たちに語りかけていることである。昔と今、あちらとこちらの区別には、注意しなければならない。しかしこのことに注意するのは、この区別が事柄の本質においては何の意味も持たないと知るためでしかありえない。」小川圭治、岩波哲男訳、平凡社ライブラリー、p.13。 第二版1921年は、「石ころ一つも残っていないほどの新しい改訂版」(第二版への序)として、「全面的に、か