全教育課程で使用可に=デジタル教科書、障害児ら-文科省 文部科学省は20日、タブレット端末などを活用した「デジタル教科書」に関し、視覚障害などで通常の学習が困難な小中高校生は、教育課程の全てで使用できるようにする方針を固めた。22日召集の通常国会に、学校教育法など関連法の改正案を提出。2019年4月の施行を目指す。 〔写真特集〕教科書で見たかも~アノ人コノ人、覚えてる?~ 文科省は、紙の教科書と同一の内容をデジタル化したデジタル教科書を、次期学習指導要領の全面実施が始まる20年度に本格導入する方針。現行法では、小中高校では紙の教科書を使わなければならないが、法改正でデジタルとの併用を認める。 さらに、視覚障害や発達障害などで通常の紙の教科書を使った学習が困難な児童生徒で、文字の拡大や音声の読み上げなどの機能によって負担を軽減させる必要がある場合は、紙の教科書を併用しながら、教育課程の全てで
「障害のある人も参加させてあげよう」ではなく、「障害のある人は本来そもそもそこにいて当たり前」の前提がもっと広がっていってくれたらなと思います。
学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)など発達障害がある生徒を対象にした「通級指導教室」が、奈良市立三笠中学校(同市三条川西町)に開所した。中学校の通級指導教室は同市内で初めて。 普通学級に在籍する生徒が授業時間帯などに利用できる。担当教員を配置し、ノートを取るのが苦手な生徒は目を動かす…
首のけがで人工呼吸器をつけ、車いすで生活する北九州市の女性(27)がこの春から、ヘルパーを雇って大学に通っている。経済的な負担から一度は諦めかけたが、国のモデル事業を使うことができた。障害者の通学支援は自治体間で差があり、行き届いていないのが実情だ。 北九州市立大(同市小倉南区)の教室。女性ヘルパーがかばんからノートパソコンを取り出し、岩岡美咲さんの席に置いた。パソコンはあごに貼ったシールの動きを感知する仕組み。岩岡さんはあごを器用に動かし、授業で使う資料を開く。 行き帰りや学内の移動で車いすを押すのもヘルパーだ。モデル事業の年400万円(上限)の予算で雇う。「事業がなかったら大学は諦めていた」と岩岡さんは言う。 高校2年のとき、器械体操の競技中に頸髄(けいずい)を傷め、四肢がまひした。両親が介護するが、「いつか自立しなければ」と地域福祉を学ぶため市立大を受けた。 今年施行された障害者差別
第二次まとめ案について議論した文科省の「障害のある学生の修学支援に関する検討会」の第7回会合が10月31日、都内で開催された。 事務局から提示された第二次まとめ案は、合理的配慮の内容決定の手順や、第三者組織の在り方が明確にされたほか、障害学生の現状や支援の実施状況、課題などが加わった。 同案では、合理的配慮は障害学生からの申し出後、障害学生と大学などが建設的な対話を行って決定する。申し出の際は、学生の障害状況に関し、根拠となる資料の提出が必要となる。根拠となる資料としては、▽障害者手帳の種別・等級・区分認定▽適切な医学的診断基準に基づいた診断書▽神経心理学的検査の結果▽学内外の専門家の所見▽高校などの大学入学前の支援状況に関する資料――などを挙げた。資料提出が困難な場合は、大学などが、障害学生が根拠資料を取得するための支援を行ったり、建設的対話などを通じて合理的配慮の提供を検討したりするの
浜松市西区の市立雄踏小で26日、視覚障害者支援施設の職員や利用者を講師に招いた福祉教室が開かれた。年間を通して福祉を学ぶ4年生約150人が障害のある人の手助けの仕方や暮らしやすい社会への理解を深めた。 東区の視覚障害者支援施設「ウイズ半田」の斯波千秋施設長は施設で利用者が作っているユニバーサルデザインのトランプや白杖(はくじょう)などを紹介して「バリアフリーは考えること。世の中の全ての人が生活しやすくするために工夫することが大切」と呼び掛けた。 視覚障害のある人と横断歩道を渡る時や電車内で座席への誘導を手伝う想定で児童は施設利用者で全盲の山城ウェンディさん(南区)と実習にも取り組んだ。 旧東海道拡幅で移転 浜松の老舗和菓子店「巌邑堂」 (2016/10/27 08:47) 「森のいしぽん」じわり浸透 森町の非公式キャラ (2016/10/27 08:45) 一流フレンチ指南、主婦ら調理
気管にあけた穴からの痰(たん)吸引や、おなかの穴から胃に栄養を送る「胃ろう」など、日常生活で医療的ケアの必要な子どもたちがいる。地域の学校で学びたいと願うものの、看護師の配置などについては自治体や学校によって対応もまちまちだ。胃ろうが必要な兵庫県西宮市の小学1年かんなさん(6)が、市立小学校に入学するまでを追った。(鈴木久仁子) かんなさんは「CFC症候群」という先天性の難病で、発達はゆっくり。口から食事を取りにくいため、胃に直接、栄養を送る。 西宮市立の小学校ではこうした医療的ケアを保護者以外が行う場合、医師や看護師の配置が必要になる。そこで入学の2年前から、母親の知美さんは市教育委員会に相談し、小学校の通常学級進学を希望し続けた。 しかし、市内では前例がなく、市教委は「安全面と教育面を考慮した」と、特別支援学校もしくは小学校の特別支援学級を提案。知美さんは「ほかの子どもたちと理解を深め
式典で挨拶する宍戸理事長独立行政法人国立特別支援教育総合研究所は、免許状保有率が低い視覚障害・聴覚障害の教育領域で、インターネットを利用した免許法認定通信教育を10月に開講した。それに伴い、10月19日、神奈川県横須賀市にある同研究所で、免許法認定通信教育開講記念式典を開催。特別支援学校教員についての政策動向や免許法認定通信教育事業の概要が説明された。義家弘介文科副大臣はビデオメッセージで、同通信教育への期待を述べ、特別支援教育に力を入れ続けていく意向を示した。 同研究所の宍戸和成理事長は「特別支援学校教諭の免許状取得率向上を図ることで、特別支援教育の充実にも寄与できると思っている」と述べた。 文科省が平成28年8月に公表した「平成27年度特別支援学校教員の特別支援学校教諭等免許状保有状況等調査の結果について」によると、昨年5月1日現在、特別支援学校教員(6万5559 人)のうち、当該障害
文部科学省は、いじめや自殺防止、インクルーシブ教育システムの構築や障害者理解を普及啓発することを目的として、映画『聲の形』(9月17日(土曜日)公開、配給:松竹株式会社)とタイアップを行います。 本企画の一環として、松竹株式会社の協力により、施策の啓発メッセージ「勇気をもって 心の声を伝えよう」を掲載したポスターを作成し、全国の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、及び特別支援学校に配布するほか、映画「聲の形」×文部科学省特設サイトを本日公開します。 映画では、主人公の少年が、転入してきた聴覚障害者である少女に好奇心を持ち、あるきっかけから自分自身がクラスから孤立してしまうものの、5年の時を経て、少女との再会をきっかけに過去の過ちへの償いを試み、少女をはじめ当時のクラスメイトとも向き合い、理解し認め合っていく様子が描かれています。 これは、文部科学省の施策である、いじめや自
障害を理由にした差別を禁じる「障害者差別解消法」が施行された今春、障害を持つ男子学生が、国立大学に進学した。大学の支援を受け、医療工学の研究を志して学んでいるが、受験時に別の大学から入学に難色を示される経験をした。大学の判断はなぜ分かれたのか。 ■脳性まひで足に障害 東北地方の国立大キャンパス。1年生の男子学生(19)は両手の杖で体を支え、下半身を振り出すように歩き、講義へ向かっていた。生まれた時の脳性まひにより体幹機能の障害がある。足が不自由で、支えなしで立つことが難しい。 4月、生まれ育った和歌山県を離れ、大学の寮で一人暮らしを始めた。 「いろんな刺激を受けて成長してほしい」という両親の思いで、幼い頃から水泳や将棋に挑戦した。小学4年生の時、脳性まひで成長が遅れた両足の腱(けん)の手術のため3カ月入院。「なんでこんな足で生まれたんや」。母親に大声を出したこともあった。 小6のころ、「自
モリサワは20日、グループ企業のタイプバンクが開発して販売する、ICT教育の現場に効果的なユニバーサルデザイン書体「UDデジタル教科書体」を発表した。 「UDデジタル教科書体」は学習指導要領に準拠し、書き方の方向や点・ハライの形状を保ちながらも、太さの強弱を抑え、ロービジョン(弱視)、ディスレクシア(読み書き障害)に配慮したデザイン。また、今年度から施行された障害者差別解消法の理念に基づき設計されている。 発表会で登壇したタイプバンクの高田裕美氏は、開発の背景とデザインコンセプトについて、「弱視の子どもたちにとって“明朝体”や“教科書体”は太さに変化があって見づらい。見やすいのは“ゴシック体”だが、もともと印刷用のフォントのため正確でないところがある。“UDデジタル教科書体”は、教育現場に相応しい教科書体の良さを活かし、線の太さを一定にて、電子黒板などでの利用時に遠くからでも見やすいデザイ
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