千葉市は同性同士や事実婚など多様なカップルを夫婦と同じような「パートナー」と公的に認める制度を導入する。事実婚を公的に認めるパートナー制度は全国初という。9月にパブリックコメント(意見公募)を行ったうえで、2019年4月の導入を目指す。市がこのほどまとめた要項案の概要によると、対象は市内在住か市内への転入を予定している成人。配偶者や当事者以外のパートナーがいないことや、近親者でないことが条件と
LGBTなど「性的マイノリティー」に関し、悩みを相談できる場や相談相手となる教職員が存在する小中学校のうち、69%がその存在を児童・生徒に周知していなかった。静岡理工科大(静岡県袋井市)の調査で判明した。文部科学省は相談体制の充実を全国の学校に呼び掛けているが、同大は対応が現場任せで「教諭の知識・経験不足で関わり方が分からないのでは」と分析。男女混合名簿導入など性別による区分を避ける小学校は74%、中学校は44%と対応に違いが出ていることも明らかになった。 文科省は2015年、性的マイノリティーの子どもが悩みを相談できるよう、教職員らによるサポートチームをつくることなどを全国の教育委員会に通知。自認する性別の制服・体操着の着用や多目的トイレの使用を認めるなど、各学校で実施されている配慮事例を紹介したが、実際の対応は現場任せになっている。
性差別、人種……社会問題の理解をVRで深める Oculusが3作品公開 Oculusは、社会貢献にVRを使う活動「VR for Good」におけるCreators Labの作品3点を、一般にリリースしました。Oculus Rift、Oculus Go、Gear VRのヘッドセットに対応し、アプリ「Oculus Video」で視聴することが出来ます。 Oculusの活動「VR for Good」 「VR for Good」を進めるCreators Labは、活動開始から現在で3年目。新興の映像制作者と非営利団体を結びつけ、VRコンテンツによって社会に変革をもたらそうという取組を行っています。制作者らの目標は、VRを通じて世界の人々が直面する問題について、気付き、理解を深めることです。今日までに、プログラムでは12以上のVR映像作品を制作し、28の制作者と26の非営利団体のマッチングを行いまし
東京医科大入試で女子合格者を減らすための得点操作が行われていた問題で、受験生らを支援する弁護団が21日、結成された。今後、依頼に応じて大学側に得点開示や受験料返還を求めていく。女性が不利に扱われがちな現実は、医学部入試に限らず、企業の採用でも指摘されている。どうすれば女性差別はなくなるのか。 結成されたのは、「医学部入試における女性差別対策弁護団」。全国から弁護士57人が参加した。21日、都内で記者会見した共同代表の角田由紀子弁護士は「許しがたい差別行為。この社会は脈々と女性差別が続いている。いかに根絶するか、日本社会全体が問われている」と語った。 弁護団によると、希望があれば、得点開示と受験料返還などを同大に求める。また、得点開示後、得点操作で不合格になったことがわかった場合は、入学資格の付与や賠償金請求なども検討していくという。すでに女性の受験生3人から相談を受けている。 2015年に
性暴力加害者と被害者が話す場所 性暴力は私たちの心をひどくざわつかせる。 加害者を恐れる気持ち、被害者に同情する気持ち、そしてどちらも平穏な日常生活からは遠ざけたい気持ち。 しかし、現実には、性暴力は、日常生活の中にある。 英語で「部屋の中の象」という言い回しがあるが、部屋の中に象がいて怖いし、身動きとれず、どうすればよいのか分からず、まるで象などいないかのように皆が振る舞うことを意味する。 その「部屋の中の象」を見る試みが先日大阪で行われた。性暴力の被害者と加害者、そして支援者が集う「えんたく」の開催である。 「えんたく」とは、「多様化する嗜癖・嗜虐行動からの回復を支援するネットワーク(通称ATA-net)が推奨している嗜癖・嗜虐行動からの回復と回復支援のネットワーク作りを進める方法の一つだ。 ひらたく言ってしまえば、嗜癖・嗜虐行動を持つ当事者と家族・支援者そして市民などが集まって直接顔
米ペンシルベニア州最高裁判所は14日、同州のカトリック教会で起きた神父による少年少女への性的虐待についての大陪審の調査報告書を公表した。報告書には虐待を行っていた神父300人以上の実名リストも盛り込まれた。教会側の隠蔽(いんぺい)工作についても指摘している。 カトリック教会では、世界各地で神父による性的虐待が表面化し、大きなスキャンダルになっている。国際的な問題となった発端は、米東部マサチューセッツ州ボストンでの性的虐待の実態が2002年に報じられたことだった。 大陪審は同州内の8教区を対象に2年かけて50万ページの教会内部文書を調べたほか、関係者への聞き取りなどを行った。過去70年以上にわたって神父400人以上の関与が浮上、うち虐待の証拠がそろった故人も含む300人以上について公表した。 文書から明らかになった被害者は1千人ほどだが、大陪審は実際には数千人に上ると見ている。被害者の多くは
LGBTなど性的少数者を支援しようと、北海道内の行政書士や社会保険労務士が7日、一般社団法人「ENISHI」を設立した。遺言書作成など専門知識を生かした手助けで、性的少数者が少しでも自分らしく生きられるよう、支えていく活動を展開する。 メンバーは、札幌、旭川、千歳、江別、長沼の4市1町に事務所を構える11人。旭川市の佐々木啓さん(50)が代表理事を務める。 昨年、性的少数者の問題に興味を持つメンバーが集まり、当事者から話を聞くなかで、同性パートナーへの相続や性同一性障害のある人のトイレ問題など、様々な問題を抱えていることが分かった。一方で「遺言書やパートナーであることを証明する契約書など書類の作成や、職場の労務管理に関連することは、行政書士や社会保険労務士が詳しいので、支援できることもある」(佐々木さん)と、支援団体の設立にこぎつけた。 道内では、札幌市が昨年からパートナーシップ宣誓制度を
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が月刊誌で、子どもを産まない同性カップルなどを念頭に「生産性がない」と主張した問題で、障害者や難病患者らが7日、「出産できない障害者や患者の人権をも踏みにじるもの」とし、抗議声明を発表した。杉田氏に対して謝罪を、安倍晋三首相には、党総裁として杉田氏に対して「相当な処分」をすることを求めている。 声明を発表したのは、障害者や難病患者らでつくる「生きてく会」。杉田氏の寄稿内容について、「出産を巡り思い悩んでいる障害者の心を深く傷つけた」と声明で指摘。「生産性」を理由に性的少数者への行政支援に否定的な見解を示していることに対し、「出産の可否を行政による支援の根拠とする価値観は、偏見や差別によるものであることは、火を見るよりも明らか」と訴えている。 同日の記者会見で、神経障害によって手足に力が入らなくなる症状などが出る難病「ギラン・バレー症候群」を抱える内山裕子さん
介護職員への利用者のセクハラや暴力などが相次いでいることを受け、労働組合「日本介護クラフトユニオン」は9日、ルール整備や利用者への啓発など5項目の防止策を厚生労働省に要請した。 国は介護サービスに関する運用基準で、正当な理由なく事業者がサービス提供を拒むことを禁じているが、ユニオンはセクハラなどを…
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が、子供をつくらない性的少数者(LGBT)は「生産性がない」などと月刊誌「新潮45」に寄稿したことを巡り、同党は2日までに「配慮を欠いた表現があり、指導した」とする見解を党ホームページ(HP)に掲載した。杉田氏の寄稿そのものに加え、二階俊博幹事長が寄稿を問題視しない考えを示したことが世論の反発を強め、ようやく指導を公表する形で事態収拾に乗り出したが、謝罪や撤回までは求めず、人権問題に対する意識の低さを露呈した。 (金杉貴雄) 自民党では谷川とむ衆院議員が七月二十九日のインターネット放送局「Abema TV」の番組で、同性婚のための法整備を認めず、同性愛を念頭に「趣味みたいなもの」と語り、性的少数者に対する無理解な発言が続いている。
「マイルド貧困」の絶望 格差や貧困問題の是正が放置されているうちに、「アンダークラス(パート主婦を除く非正規労働者)」が900万人を突破、日本は「階級社会」への道を突き進む。中でも「中間階級」が崩壊、「新たな貧困層」が生まれてきた。それは、生活に困窮するほどではなく、好きなことに多少の金を掛けられるものの、将来には希望が持てない「マイルド貧困」だ。 バックナンバー一覧 格差や貧困問題の是正が放置されているうちに、「アンダークラス(パート主婦を除く非正規労働者)」が900万人を突破、日本は「階級社会」への道を突き進んでいる。中でも「中間階級」が崩壊、新たな貧困層が生まれてきた。それは、どん底一歩手前の「マイルド貧困」とも呼べる新たな階級だ。そこでDOL特集「『マイルド貧困』の絶望」第3回は、本業だけでは生活が苦しく、副業としてAVに出演している、地方出身のOLたちを追った。(ライター 根本直
女子受験生の点数を一律減点していた東京医科大への非難の核心には「公正さとは何か」という理念がある。これはアメリカで長年続いてきたアファーマティブ・アクションの運用をめぐる議論そのものである。 (1)入学選抜における「公平」をめぐる議論 今回の東京医科大の問題は、女性というだけで減点するという差別性や、制度の不透明性さ、さらには教育機関が社会的差別を追認してしまっているという点で様々な反発を生んでいる。 この問題の前提となるのは「大学入試選抜は公正であるべき」という強い理念である。「医師としては適切なのは男性」「女性だから落とす」という方針が受験生に開示されずに数年前から決められてしまっていたというのはあまりにも公正でない。 公正さをめぐって、長年論争が続いているのが、アメリカのアファーマティブ・アクションという制度である。 誤解のないように最初に指摘したいのが、そもそもこの制度は「特定の人
「女子受験者を一律減点 東京医大、恣意的操作」ー 今朝の読売新聞が衝撃的なスクープを放った。女子であるという理由だけで減点とはいかがなものか、と反応したくなる。だが、待てよ。この報道を「事実」と鵜呑みにするのは早い。紙面上、事実と信じるに足るエビデンスは何も示されていないからだ。大学側も事実関係を認めるコメントは出していない(8月2日午後6時現在)。【続報あり=「女子の一律減点」はなかった? 読売が「3浪以下の男子に加点」と修正】 今朝、読売新聞が報じた「事実」(ファクト)は以下の内容に尽きる。 東京医科大(東京)が今年2月に行った医学部医学科の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが関係者の話でわかった。女子だけに不利な操作は、受験者側に一切の説明がないまま2011年頃から続いていた。 出典:読売新聞2018年8月2日付朝刊1面 では、この裏付けとなる「証拠
東京医科大学が今年2月に実施した医学部医学科の一般入試で、受験者側に説明のないまま女子受験者の点数を一律に減点し、合格者数を調整していたことが関係者への取材でわかった。こういった点数操作は遅くとも2010年ごろから続いていたとみられる。同大は、前理事長らが不正合格をめぐって東京地検特捜部に在宅起訴されており、来週にも入試に関する調査結果を公表する。 同大医学科の今年の一般入試は、1次でマークシート方式の筆記試験を行い、合格ラインを超えた受験者だけが2次の面接と小論文などに進む仕組み。募集要項で男女別の定員は定められていなかった。 関係者によると、同大では1次の結果について、女子の点数に一定の係数をかけて一律に減点。その結果、今年の一般入試の受験者計2614人(男子61%、女子39%)のうち、1次試験の合格者は男子67%、女子33%で、2次試験を経た最終合格者は男子82%(141人)に対し、
Case: Open Your Eyes to Stop the Violence 東ヨーロッパの国ジョージアでは、女性のうち7人に1人がDVの被害にあっていると言われています。その原因は、当事者の周囲の人々がDVの事実に目をつむったり、気付かないふりをしていることだと考えられています。 そんな中、DV被害者を支援する活動に取り組むAntipfund Georgiaは、“目を背けがちなDV問題”を啓発するためにAIを活用したインタラクティブなWebサイトを開設しました。 Open Your Eyes to Stop the Violence from Redberry on Vimeo. ユーザーがこのWebサイトにアクセスすると、「目を閉じたり開けたりすることで操作ができる」というメッセージが表示され、Webカメラの起動を促します。 同サイトにある動画の視聴をスタートさせると、ユーザーが
自民党の杉田水脈衆院議員が月刊誌への寄稿で、同性カップルを念頭に「彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり『生産性』がない」と記したことに対し、LGBTの当事者や識者からも批判の声が上がる。 レズビアンを公表し、企業や団体向けに講演や研修をする増原裕子さんは、「生産性がない」などの記述に対し、「相模原の障害者殺傷事件や同性愛者を虐殺したナチスの優生思想とリンクする」と話す。また、LGBTへの差別について「データでも示されており、(杉田氏の)現状認識が間違っている」と指摘。自殺したゲイやトランスジェンダーの友人もいるといい「杉田氏は『支援の度が過ぎる』と言うが、支援が当たり前ではないか」と語った。 千葉商科大専任講師で、評論家の常見陽平さんは23日午前、自らのブログで「与野党の超党派で議員が取り組んできたことにあまりに無頓着だ」と批判。寄稿に、明らかな事実誤認や差別的発言などを少なくとも18カ所
ミシガン州立大学、米国体操協会でチームドクターを務めていたラリー・ナサールから性的虐待を受けた140人の女性が7月18日、2018年ESPYアワードのステージに立ち、被害者たちに語り掛けた。 アーサー・アッシュ賞を受賞した彼女たちは、全ての被害者のために立ち上がった。サラ・クレイン、ティファニー・トーマス・ロペス、そしてアリー・レイズマンの3人が、ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターの観客たち、そしてABCの視聴者たちに向かって語り掛けた。 五輪金メダリストの体操選手、レイズマンは、10分間のスピーチを自身のプレゼンテーションで締めくくった。その中で、ナサールを裁くための手助けをしてくれた人々に彼女は感謝した。また、1999年から2016年にかけて18年間もの間に行われた虐待について、問題を黙認していた人々を非難した。そして、他の被害者たちへの支援を求めた。 「被害者に対して、真実が何で
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