教職員と地域住民らが連携して学校を運営するコミュニティースクール(CS)が急増している。文部科学省の調査によると、全国の15%の学校が導入。地域住民が放課後の活動を援助するなどして教員の負担軽減につながる一方、住民にとっても災害時の学校の活用方法について事前に話し合えるなど双方にメリットがある。文科省はCSをさらに普及したい考えだ。7月下旬に東京都品川区立浜川中学校で開かれた「夏期集中講座」。
過去最大31.9兆円要求=働き方改革、子育てに重点-厚労省 2018年08月29日13時08分 厚生労働省は29日、2019年度予算概算要求を自民党厚労部会に示した。一般会計総額は、高齢化に伴う医療・介護費の増加で前年度当初予算比2.5%増の31兆8956億円と過去最大の要求額となった。今後の予算編成では社会保障費の圧縮をめぐる調整が焦点となる。個別分野では、働き方改革や子育て支援などに重点配分した。 高齢化などにより、自然に増加する社会保障費は6000億円を見込んだ。19年10月に実施予定の保育無償化に関する費用は盛り込まず、年末に向けて調整を続ける。 重点施策として、通常国会で関連法が成立した「働き方改革」分野の予算には約3800億円を配分。時間外労働の削減といった取り組みを進める中小企業などの支援に1222億円を計上した。社会人の学び直し機会の拡充や、外国人就労者の受け入れ拡大に向け
スマートフォンのゲームやSNSなどインターネットの使い過ぎで日常生活に支障をきたす「ネット依存」の疑いが強い中高生が全国で推計約93万人に上ることが、厚生労働省研究班の調査でわかった。31日、発表した。5年前と比べて約40万人増え、とくに中学生で倍増した。授業中の居眠りや遅刻など学校生活にも支障が出ていた。 研究班(代表=尾崎米厚・鳥取大教授)は2017年度、全国の中学・高校184校に調査を依頼し、103校の約6万4千人から回答を得た。「使用時間を短くしようとして落ち込みやイライラを感じるか」など8問中5問以上が当てはまれば、依存の疑いが強いと判断した。 ネット依存の疑いが強い生徒…
児童扶養手当の支給を受けているひとり親にとって、毎年8月に役所窓口で実施される「現況届」の提出および職員との面談が大きな負担になっているケースがあるという。多くの役所では現況届の提出は郵送不可、提出期間は8月上旬~中旬・平日午前~夕方と設定しているため、仕事を抜けたり休んだりして都合をつけて役所に足を運ばなければならず、それももちろん負担だろう。さらに現況届の項目や職員からの質問には、異性関係を問うものもあるといい、精神的に削られるという。 ひとり親家庭等を対象に支給される児童扶養手当は、「ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進に寄与し、児童の福祉の増進を図ることを目的として」1962年に始まった。支給額は養育者(受給資格者)の所得額、扶養する子どもの人数に応じて変動し、収入が上がれば支給額が下がる。もし離婚した夫・妻から養育費の支払いがある場合は所得額に養育費の8割相当額が加算される。また
児童虐待に関する情報を警察との間で共有する動きが全国の自治体で加速していることが30日、本紙調査で明らかになった。虐待相談が急増している背景には、子供への心理的な虐待など、児童相談所(児相)への相談内容の多様化がある。虐待防止へ児相の担う役割が重要性を増す一方、膨大な情報の中から、命に関わるリスクを見極めることが求められる児相職員らの負担は限界に達しつつある。児相の実態を取材した。(村嶋和樹) 全相談室「利用中」 関東地方の児相を訪ねた。3歳くらいだろうか。玄関口に腰を下ろした男の子が、スリッパに履き替える母親らしき女性のそばで身を固くしていた。なにがしかの問題を抱えているのだろう。 廊下の壁には、虐待などで一時保護された子供たちが描いた納涼祭のポスターが続く。浴衣姿で3人仲良く並んだ女の子の絵もあった。今月17日、所内に10室ある相談室の全てで、午前10時には「利用中」のランプがともって
全国の児童相談所(児相)が2017年度に対応した18歳未満の子どもへの虐待件数は13万3778件で、前年度より1万1203件(9・1%)増えた。調査を始めた1990年度から27年連続で増え続けている。厚生労働省は虐待に対する社会的関心が高まり、児相への通報が増えたことが要因とみている。 厚労省が30日に速報値を発表した。虐待件数は、住民や警察から通報・通告を受けた全国210(現在211)の児相が、子どもへの虐待があったと判断して対応した数。警察や麻薬取締官などからの通告が6万6055件(前年度比1万1243件増)で半数近くを占めた。04年から、子どもの前で親が配偶者に暴力をふるう「面前DV」を虐待に含むようになっており、厚労省によると、警察が面前DVを積極的に児相に知らせるようになったことも影響しているという。 虐待を種類別にみると、面前DVを含む「心理的虐待」が7万2197件で最も多く、
政府は28日、婚姻歴のないひとり親家庭の保育所や幼稚園の利用料の決め方を、離別や死別によるひとり親家庭と合わせることを決めた。これまでは所得が同じでも、婚姻歴の有無で利用料に差が生じることがあったが、9月1日から同じになる。 保育所などの利用者負担は住民税で決まる。結婚後に死別や離別でひとり親になった家庭は、税制上の優遇措置である寡婦(夫)控除を受けるため住民税が下がる。これにより利用者負担が安くなることがある。政府は28日、子ども子育て支援法に関する政令改正の閣議決定で、婚姻歴がない家庭にも寡婦(夫)控除が適用されるとみなし、実際に払う住民税の額は変わらないものの、利用者負担を軽くすることを決めた。事実婚はひとり親とみなされず対象にならないが、別れた場合は対象になる。 年間所得125万円以下で婚姻歴のないひとり親が3~5歳児を保育所に通わせる場合、第1子だと月6千円の負担が無料になる。
新学期始まる9月1日前後に急増 多くの地域で新学期が始まる9月1日前後に子どもの自殺が急増することから、さまざまな支援団体が「一人で抱えずに伝えて」と呼び掛けている。電話だけでなく、子どもや若者の身近なコミュニケーション手段である会員制交流サイト(SNS)での相談対応も広がっている。 「さみしいよー」「生きてる意味わかんないたすけて」。若い女性を支援するNPO法人「BONDプロジェクト」(東京都)の事務所で、パソコン画面に無料通信アプリ「LINE(ライン)」の短いメッセージが届いた。「何かあったのかな。大丈夫だったら聞かせてほしいな」。10~30代の女性スタッフが言葉を選びながら返信する。 電話と比べ小学校高学年~中学生が多い。自殺願望や家族からの虐待、学校でのいじめなど、最近は月1000件前後の声が届く。「状況や気持ちを口で説明するのが苦手な子も相談しやすいのでしょう」と広報担当の竹下奈
米ペンシルベニア州最高裁判所は14日、同州のカトリック教会で起きた神父による少年少女への性的虐待についての大陪審の調査報告書を公表した。報告書には虐待を行っていた神父300人以上の実名リストも盛り込まれた。教会側の隠蔽(いんぺい)工作についても指摘している。 カトリック教会では、世界各地で神父による性的虐待が表面化し、大きなスキャンダルになっている。国際的な問題となった発端は、米東部マサチューセッツ州ボストンでの性的虐待の実態が2002年に報じられたことだった。 大陪審は同州内の8教区を対象に2年かけて50万ページの教会内部文書を調べたほか、関係者への聞き取りなどを行った。過去70年以上にわたって神父400人以上の関与が浮上、うち虐待の証拠がそろった故人も含む300人以上について公表した。 文書から明らかになった被害者は1千人ほどだが、大陪審は実際には数千人に上ると見ている。被害者の多くは
子どもたちの自殺やいじめを防ぐため、LINEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使った相談を受け付ける自治体が急速に広がっている。朝日新聞が都道府県と政令指定市の67自治体に尋ねたところ、「既に実施」「実施予定」との答えが全体の5割にあたる34自治体に上った。自治体側は「一人で悩まず、気軽に相談してほしい」と呼びかけている。 調査は7~8月、47都道府県と20政令指定市の教育委員会などの担当部署に、主に高校生までを対象にしたSNS相談の予定や実施時期を聞いた。「既に始めた」「取り組む予定」と答えたのは福島県や和歌山県、熊本県、三重県など34自治体だった。相談には25自治体が無料通信アプリ「LINE」を使うとし、5自治体は匿名でいじめなどを通報するアプリを使うとした。 相談の実施時期や対象者は自治体によって幅があるが、その多くが夏休み中か、その前後の期間を含めていた。夏休
「お互いさまのまちづくり」が人口減少社会を押しとどめる――。そんな信念を持って地域社会と医療現場の距離を近づけようと活動する看護師らが埼玉県草加市にいる。老若男女、誰でも駆け込んで来られるようにとグループ名は「みんなの保健室 陽(ひ)だまり」。健康とおしゃれを考えるファッションショーや昭和の歌コンサートなど、活動の幅は広い。 代表は草加市在住の看護師服部満生子さん(73)。宮城県生まれで、都内や埼玉県内の医療施設に勤務。医療大学で看護教員をした経験を持つ。2015年に退職した後、経験を地域の活動につなげたいと考えた。東大公共政策大学院で地域包括ケアシステムなど医療政策の研究も重ねた。並行して草加市立病院勤務時の元同僚らの協力を得てスタッフを集めた。 そのさなか、服部さんに転機が訪れる。乳がんになった。全摘手術を受け、抗がん剤治療を始めた。自分が患者になって初めて、医療従事者と患者の意識のギ
小学校入学前の子どもの医療費助成で、医療機関の窓口負担を減らしたり免除したりする取り組みが、新たに9道県で全市町村に広がる。窓口で減免した市区町村に対する国の「罰則」が今年度から廃止されたため。これで、2019年度までに計43都道府県の全市区町村で、患者が窓口で支払う医療費は減免される。 未就学児の医療費の自己負担割合は原則2割だが、子育て支援のため独自に助成する市町村は多い。患者の窓口負担を減免すれば利便性が増し、医療機関で受診しやすくなる。そのため医療費が増えるとして、国は窓口減免をする市町村に対し、国民健康保険(国保)の財源のうち公費負担分を減らす罰則を設定。減額幅は最大約14%で、総額は年75億円規模になる。 だが、安倍政権が重視する少子化対策に逆行するため、4月からこの罰則を廃止した。小学生以上の医療費を窓口減免した場合は罰則を維持する。 朝日新聞の調べでは、未就学児が対象の罰則
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