現在、ヨルダンの首都アンマンで難民生活をするイラク人のファディルさん(仮名、右)(写真:リード・ザ・ウェイ) 視聴覚障がいのあるイラク人男性が、オーディオ聖書を用いて、聖書を87章も暗記したという。 聖書の87章を暗記したのは、現在、ヨルダンの首都アンマンで難民として暮らしているファディルさん(仮名)。重さわずか約65グラムと、スマートフォンよりも軽くて小さい太陽光発電式のオーディオ聖書「ナビゲーター」を愛用している。 米国の伝道団体「リード・ザ・ウェイ」(LTW)が贈ったもので、ファディルさんの元を訪ねたLTWのデイビッド・ボトムズさんは、ファディルさんと話すことで謙虚な気持ちにさせられたと言う。 「とても頭が下がりました。私たちが暗記するのはせいぜい2つか3つの節ですが、ファディルさんは聖書を何章も覚えていたのです。ファディルさんは、明けても暮れても聖書を黙想しているのです」 またLT
早稲田大の体育各部に所属する学生が、日本点字図書館(東京都新宿区高田馬場1)でボランティア活動を行っている。同大競技スポーツセンターによる教育プログラムと修学支援を軸として人格形成を図る「早稲田アスリートプログラム(WAP)」の一環で、毎週水曜の午前と午後に有志の学生が2人ずつ参加している。 学生たちは、同館が郵送で使う封筒に点字を打ち込んだり、用具に点字シールを貼ったりするなどの活動をしている。同大文化構想学部3年で、ラクロス部に所属する麓安都美(ふもと・あづみ)さん(21)は3年生になってからこの活動に参加し始めた。「今まで困っていそうな人を見てもどうしていいか戸惑ってしまったが、ボランティアを経験したことで意識が変わった」と話す。土生(はぶ)りささん(21)は「障害を持つ人をより身近に感じた。ハードルが高いというボランティアのイメージを変えていきたい」と語った。 WAPは44ある同大
【WOMEN】医療と福祉の架け橋に 神戸アイセンター・ビジョンパークの情報コンシェルジュ、別府あかねさん 目の病気の研究・治療から臨床応用、リハビリ・就労支援までをトータルサポートする全国初の眼科専門施設として昨年12月、神戸市中央区にオープンした「神戸アイセンター」。その玄関に設けられた「ビジョンパーク」で、家族と離れ、医療と福祉の懸け橋として奮闘する女性がいる。情報コンシェルジュ、別府(べふ)あかねさん(42)。専門知識と笑顔が最大の武器だ。 視覚障害サポート施設で奮闘 別府さんは高知市出身。一昨年は、視能訓練士の資格を取るために、大阪で1人住まいをし、昨年4月からは、ビジョンパークを運営する公益社団法人ネクストビジョン(神戸市中央区)のスタッフとして、小学2年生の娘と神戸で2人暮らしをしている。 「小学6年生の長男と夫は高知にいますが、昨年、夫が県内に転勤になり単身赴任。長男は高知市
視覚障害者が音楽を演奏するための「点字楽譜」。その普及をめざす「点字楽譜利用連絡会」(点譜連)の集いが7月1日に東京都内で開かれ、皇后さまが初めて出席することになった。音楽家でもある皇后さまは、自らの著書の印税などを寄付するなど、点譜連の活動を支えてきた。 点字楽譜は五線を使わず、音の高さや長さ、指づかいなどを六つの点の組み合わせで示す。作成はボランティアの手作業で、普及が課題となっていた。 皇后さまは、皇太子妃時代から各地の点字図書館や点字新聞の作成現場を視察しており、視覚障害者のために「何か力になれないか」と、寄付などで協力をしてきた。点譜連代表で全盲のバイオリニスト和波孝禧(たかよし)さん(72)は「皇后さまの存在が点字楽譜作成にかかわるボランティアら関係者の励み」と話す。 1日の集いでは、ホルン奏者の坂田優咲さん、プロフルート奏者・綱川泰典さんらの演奏のほか、和波さんらが点字楽譜の
片目が見えない人たちでつくるNPO「片目失明者友の会」(久山公明代表)が初めて実施した会員アンケートで、50%の人が片目しか見えないと疲れるのに周囲の理解が得られず、健常者と同等の扱いを受けて不便を感じていることが分かった。現在は、もう一方の視力が0.7以上あれば障害者に認定されない。認定されれば、職場の理解を得られて働きやすくなると考える人も25%おり、友の会は国に認定基準の見直しを求めている。 片目を失明した人の数は厚生労働省も把握していない。アンケートは昨年9月、全国約250人の会員を対象に行い、5~83歳の208人から回答を得た。学校や職場でいじめや差別を受けた経験があると答えた人は59%。日常生活に支障がないと周囲に誤解されていると感じている人は25%に上った。障害者認定されると、生活がどう改善されると思うかを複数回答可で尋ねたところ、20%が「就職活動がしやすくなる」と答えた。
点字で所属や連絡先を伝える「点字パトロールカード」を手にする金山巡査長=島根県雲南市で2017年5月2日、根岸愛実撮影 島根県警は交番や駐在所での点字の活用に力を入れ、全国に先駆けた取り組みとして注目されている。身分や連絡先を点字で伝える「パトロールカード」や「点字名刺」などを本部で作り、県内各署に配布。2013年に隠岐の島署の駐在所で始まった点字パトロールカードを参考に全署に広めた。この取り組みは今年4月に「地域住民に安心感を与えた」として警察庁生活安全局長賞を受賞した。【根岸愛実】 県警は昨年春、「障害者差別解消法」が施行されたのをきっかけに、点字シールを作ることができる「点字ラベラー」(約7万円)を購入。各署に積極的な活用を指示し、13の交番・駐在所がパトロールカードなどを取り入れた。今年度からは県内全署の交番・駐在所署員に、名刺の裏に貼るための点字シールを配布している。
■もっと優しく、音声案内など整備を 道分からず混乱…「困った」 全国的に導入例が増えている信号機のない円形の「環状交差点(ラウンドアバウト)」。県内では平成27年3月に千葉、市原両市の3カ所で運用が始まっている。出合い頭の交通事故の減少や災害時の渋滞回避などに効果がある一方で、視覚障害者には「円形にそって横断歩道を渡るのが難しい」「地形を事前に把握していないと道を間違えやすい」との声も上がる。「千葉県視覚障害者の生活と権利を守る会(県視生会)」のメンバーとともに、千葉市稲毛区のラウンドアバウトを歩き、周辺の課題を探った。(大島悠亮) ◇ 満開の桜を散らせてしまいそうな雨に見舞われた4月初旬のある日。同会の松川正則さん(61)=船橋市、山崎裕章さん(65)=千葉市稲毛区=に加え、2月に同市美浜区内の視覚障害者にとって危ない場所を案内してくれた弱視の尾内サイさん(79)=同市美浜区=とともに京
人混みの中で、白い杖をまっすぐに掲げて立ち止まる視覚障害者。「白杖(はくじょう)SOSシグナル」と呼ばれるこの独特のポーズがTwitterで話題になっています。東京新聞の記事を引用しつつ、「(このサインを)見かけたら声をかけてあげてください」「この記事をシェアするだけでだれかの『困った』を解消して助けるコトができます」と呼びかけるツイートは、現在までに5万7000回以上リツイートされています。 この「白杖SOSシグナル」はもともと福岡県盲人協会が考案したもので、視覚障害者が「今、助けてほしい」と思った時に、白杖を掲げることで周囲に助けを求めるというもの。実は40年ほど前から存在していましたが、残念ながら今のところ世間一般ではあまり知られていない、というのが実情でした。 白杖SOSシグナル(佐伯区視覚障害者の集い「白い三輪車の会」サイトより) 一方、この「白杖SOSシグナル」については以前か
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