政府が5年に1度見直す新たな自殺総合対策大綱で、人口10万人あたりの自殺者数を示す「自殺死亡率」を、2015年の18・5から今後10年間で3割以上減らす目標を打ち出すことが分かった。自殺者が減らない若者対策では、学校へのカウンセラー配置の推進などを盛り込む。 厚生労働省が26日に開く有識者の検討会に大綱の報告書案を示し、今夏の閣議決定を目指す。 自殺者は昨年まで7年連続で減り、05年の自殺率24・2を16年までに2割減らす今の目標はクリアした。だが、それでも自殺者は年2万人超に上り、15年の自殺率は18・5。主要先進国でみてもフランス15・8、米国13・7と比べて最悪だ。このため、新たな大綱では「13・0以下」を目標に掲げる。 未成年の自殺は1998年以降、横ばいのため対策を強化する。カウンセラー配置のほか「SOSの出し方教育」の推進、ネットなどを使った若者への支援強化、居場所づくりの支援