千葉県船橋市は4月から、子どもの家庭環境などの問題に対応する福祉の専門家「スクールソーシャルワーカー」(SSW)を独自に5人採用した。不登校やいじめなどが増加する中、子ども本人の問題だけでなく貧困や家庭環境などが要因とみられる例があることを踏まえ、福祉の観点を取り入れて子どもをサポートできるようにする。これまで同市や市川市などの葛南地域では、県で採用したSSW2人が地域内を回って活動してきた。
不登校、いじめ、家庭の貧困、虐待、さらには自然災害時の対応……学校で子どもに寄り添う存在は、まず教職員です。しかし教育の専門家である教職員にも、限界があります。今や心理の専門家であるスクールカウンセラー(SC)はもとより、福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカー(SSW)も、学校や教育委員会には欠かせない存在となっています。文部科学省の協力者会議は先頃、教育相談に関する最終報告をまとめるとともに、SCとSSWの「ガイドライン(試案)」を作成しました。今後、学校にSCやSSWをどう位置付けることが求められるのでしょうか。 SCの家庭訪問にも道 SCやSSWは、いずれも名称に「スクール」が付いているとおり、学校に関わる専門職です。その専門職性を発揮するには、まず子どもの側に立ち、学校とは一歩距離を置くことで、教職員には話せない相談も可能になるといった「第三者」としての役割も重要だとされてき
『ルポ 保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアル(朝日新書)』(秋山千佳/朝日新聞出版) 保健室で保健の先生と話すと、なんだか安らぐ。なんでも聞いてくれそうな雰囲気が嬉しい。今も昔も、学校にいる生徒たちの緊張がちょっと解きほぐされる場所、それが保健室だ。 『ルポ 保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアル(朝日新書)』(秋山千佳/朝日新聞出版)によると、近年、保健室の様子が変わってきているようだ。この頃、マスクを常に装着している若者をよく見かける。マスク着用は、2009年の新型インフルエンザ騒動で一気に広まった。騒動はとうに終息し、風邪でもないのにマスクで顔を隠す理由は、自尊感情が低く、顔をさらすのが怖いからではないか、といわれる。そんな“マスク依存症”の生徒たちの中で、自宅から装着せず、毎日わざわざ保健室にマスクをもらいにくる生徒が増えているというのだ。本書によると、生徒にとってマスクは保健の
専門知識を持つ人材が忙しい教員を支援する「チーム学校」のあり方について、文部科学相の諮問機関中央教育審議会が10日、答申案をまとめた。福祉の専門家スクールソーシャルワーカー(SSW)を学校に必要な職業として法令に明記することなどが柱。将来的には、複数校担当を前提に約3万の全公立小中学校への配置もめざす。 年内にも文部科学相に答申され、文部科学省は来年の通常国会に学校教育法などの改正案を提出する方針。早ければ2017年度に施行される。 学校現場では、教員による個別対応が必要な障害のある子や不登校が増加。貧困や虐待といった福祉分野の支援が求められる課題も多い。文科省の調査では小中高校の約74%が必要性を感じていた。人数が少ない上、勤務日数が限られていることなどが課題とされている。 SSWが学校に必要な職員として認められることで、文科省は今後の増員につなげたい考え。来年度は、全国2247人のSS
教育と福祉をつなぐ専門職スクールソーシャルワーカー(SSW)の需要が高まっているのは、貧困や不登校、保護者の精神疾患など、教員だけでは対応が難しい問題が学校現場で増えているためだ。 福岡県スクールソーシャルワーカー協会が対応実績をまとめて昨年刊行した「SSW実践事例集」には、多岐にわたる支援事例が紹介されている。 ネグレクト(育児放棄)で頭にシラミが大量発生し、同じ洋服でしか登校できないため、学校に行くのを渋る小学生▽貧困家庭で将来の目標が持てず、不登校の中学生▽誰とも接触を拒むひきこもりの中学生-などだ。 SSWは、授業中の校内巡回、気になる子どもの家庭訪問、不登校の子どもの学習支援などで、児童生徒に寄り添う。保護者に対しても、生活保護の受給申請援助、ハローワークと連携した就労支援、保健師や社会福祉協議会につないで医療機関受診や日常生活自立支援事業の利用を後押しするなど、さまざまな福祉サ
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